自動運転産業生態系2

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前回からの続きです。

 

ライドシェアの普及により、自動車所有減少の兆候が現れPHV充電スポット設置計画の見直しなどの事象が発生しています。

米国では、2030年までに自動車所有台数が8割減少するとの予測(出典:Only 20% of Americans will own a car in 15 years, new study finds)もあり、ライドシェアにより移動という便益を享受できるのであれば自家用車を保有する必要がないという事を多くの人が気づき始めています。

 

ライドシェア仲介会社は、ライドシェア利用者が払う料金の20-30%を手数料として徴収しており、それが収益源となっています。現状のライドシェアでは、人間が自家用車を用いて移動サービスを提供しており、人間の運転可能時間という制約が生じていますが、ライドシェア仲介会社がレベル5の自動運転車を保有した場合、ドライバーの人件費が掛からず非常に高い稼働率の移動サービスを提供する事が出来るようになります。

ですので、ライドシェア仲介会社は利潤の最大化をする為に自動運転車開発に乗り出しています。

 

自動運転車の登場により、自動車は保有する道具ではなく、必要な時に呼び出して利用する形態に移行すると考えらます。

つまり、自動運転車の利用形態とライドシェアの利用形態は非常に似通ったものになります。

 

現在の自家用車を用いて一般人が有償で旅客輸送を行うライドシェアというビジネスは、レベル5の自動運転車が上市するまでの過渡的サービスだと考えられます。

 

ウーバーなどのライドシェア仲介会社は、サービス提供している都市における移動需要に関して非常に詳細なデータを持っています。このデーターが、ライドシェア仲介会社の自動運転における最大のアドバンテージとなっており、既存の自動車メーカーが欲して止まぬものです。

ですので、GM・トヨタ・VWなど世界の大手自動車メーカーは、殆どがライドシェア仲介会社と何らかの提携をしています。

 

以上のことから、現在の自動車メーカーは自動車を販売して収益を上げるビジネスモデルをとっていますが、レベル5の自動運転車が上市された場合、自動車メーカーは自動運転車を用いた移動サービスを提供する会社へと変化する可能性が高いと考えられます。

 

つまり、ハードとサービスの融合が自度運転車によって起こります。

 

自動車系EMSが爆発的に伸びていますが、これは、自動車メーカーが現在のビジネスモデルが変化する事を見越して、自社での生産に関する関与を縮小しようとしている為と考えられます。

自動運転車の上市が近づくにつれ、これら産業生態系の変化に関する動きは加速度的に進むでしょう。