こんにちは
小児がんサバイバー
吉野やよいです
小児がんの一種
ユーイング肉腫ステージ4と
余命宣告を経て完治
これからお話しするのは
10歳で余命宣告を受ける前から
遡って書かせていただいています
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沖縄の兄達と再会#2
特別面会が叶った日
私は目が覚めて間もなかったので
まだ体が弱っている状況
集中治療室の中では感染対策の関係で
家族であっても兄弟の面会は厳しく
一般病棟へ移る前に
待機室と言われる個室で
特別に許可され叶った面会でした
変わり果てた姿
部屋に入ってきた兄達は
ベッドに寝ている私の姿を見て驚き
みるみる表情が変わっていきました
それもそのはずで
当時の私は
肝機能や腎機能が弱っている影響で
体はパンパンに腫れていて
全身の肌は黒くて
さらに白血球赤血球の値も低い影響で
輸血や沢山の点滴をしながら
何とか命を繋いでいたのです
兄の涙
兄達は泣きそうになるのを必死に
抑えているのか小刻みに震えていて
私に声を掛けるのも側にいた母に
確認していました
そこに元気だった私の姿はなく
初めて見る光景は
どういう風に声をかけたら良いかも
分からない様子でした
そして双子の兄のひとりは
耐えきれず涙を流します
すると涙を耐えている
もうひとりの兄が
『泣くなよ!』と言いながら
目を潤ませました
《兄達と話したい…》
そう頭では思っているものの
体が弱り常に熱があり
頭の周りには氷枕を敷き詰めて
顔のギリギリまで毛布を被り
声も上手く出せず会話は出来ない
私はただベッドから兄達を
見つめるのが精一杯でした
励ましの言葉
ほとんど会話は出来なかったけど
最後に兄達が笑顔でひと言
『頑張れよ』
そう言い残して
面会は終わりました
白いガウンを着て
特別面会した双子の兄達
私は兄達をベッドから見つめながら
生還したことを
心から感謝して喜びました
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