実写版アトムと母の過去 | TAKのブログ

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 「夏休みニコニコ大行進」のツベを貼った誕生日の夜に思うこと…

 母は東北のある村の生まれで、歴代村長を務める家系に育った。五女で8番目の子。長男・次男は戦死。三男が跡をとっている。実は六女と一緒に親が決めた結婚式を挙げる予定だったようだが、それがどうしても嫌で東京に出た。

 東京では住み込みで歌を習っていたようだ。師事した先生は、亡くなるまで年賀状を母のもとに届けてくれていたことを、私は覚えている。

 そこで師事する先生から言われた仕事のひとつに、実写版鉄腕アトムの主役である瀬川君の送り迎えがあったようだ。学校まで迎えに行って、テレビ局に連れて行き、収録を待って、自宅まで送り届けることだった。さほど年が違わない母に、彼はわがままを言ったり、あるいは誰にも言えない事をぶつけていたようだ。製作が始まって最初の何話までかはこのような役割を担っていたみたいだ。

 私の子供の頃は、アニメ創世記の鉄腕アトムと区別するために、実写版鉄腕アトムを「芝居アトム」と言っていた。しかし生まれた時代が違い、当然ながら実写版は記憶にない。アニメ創成期に放映された鉄腕アトムに没頭する私に、テレビ創世記を裏方の隅っこで見てきた母は、何ごことかを伝えたかったはずだ。

 当時それを言わなかったのは、父(夫)の存在があったのではないか。この裏話話を聞いたのは、父が亡くなってからだった。壮年の男となったワタシが今思うに、男女という関係で見れば、父はかなりのやきもち焼きだったみたいだ。