平日ながら展示場はかなりの人出。
顔を近づけてじっくりと鑑賞するには根気よく待たねばならない状況。
展示は主にハプスブルク家ゆかりの絵画の数々。
やはり
マリー・アントワネット
マリア・テレジア
マルゲリータ王女
エリザベート王妃
の肖像画の前で長いこと足が止まる。
エリザベートの美しさには目が釘付けになる。
娘時代のマリア・テレジアの美少女ぶりにも感嘆する。
本展のポスターやチケットのデサインに用いられたのはマルゲリータ(8歳)の可愛らしい肖像画。
あれはどこで開催されたハプスブルク展だったか、マリー・アントワネットの毛髪(実物)を見た。
その最期をよく知られるマリー・アントワネットだが、エリザベートやマルゲリータも凄絶な運命を生きた。
どんなに栄華を享受できても入れ替わりたいとは思えないほどの人生を。
それぞれが、強大な帝国の歴史の中で一瞬に咲いた薔薇なのかも知れない。
それにしても、建造物、家具調度、衣装などにみる中世ヨーロッパの文化様式は、なぜあんなにも瀟洒なセンスなのだろうか。
甲冑にあしらわれた装飾模様さえも洒落ていて優雅だ。
民族の感性というほかない。
同じ時代の日本の文化様式は、申し訳ないが陰気くさい。
(※個人の感想です)
ハプスブルク家の650年には及ばないが、重なる時代に200年を越えて日本の世に君臨したのは徳川家。
その贅沢な生活様式も陰鬱で何か暗い。
(※個人のイメージです)