両家初顔合わせ(2) 養育費は… | アスペルガー症候群の娘が妊娠しました 〜回想録です

アスペルガー症候群の娘が妊娠しました 〜回想録です

大学生シンママになったアスペルガー症候群の娘。

妊娠から出産、出産から今までの育児。
その間の相手家族とのやり取りなど、
周りの人にはあまり話せない事が沢山。

“王様の耳はロバの耳” 的な回想録になりますが、
ツラツラと綴らせていただきます。

暫く見つめていた人工中絶同意書(前回記事で提示) から
顔を上げて最初に話し出したのは、シュンの父親だった。


「ま、まぁ。
  まだ、産むのか堕ろすのか決まっていないようだし、
  先ずは2人で時間を取って、良く話し合いなさい」


シュンと亜香里は、ゆっくりと頷いた。


「ウチも熱心なカトリック教徒なので、中絶はして欲しくないと思うんですが…」
とシュン パパが続けて話し出すと、


「医大受験は面接が大変なのよ。
  シュンは一浪してるし、尚更大変なの!」
シュン ママが遮って言った。


するとシュン パパがシュンに向かって言った。
「男なら、筆記試験で高い点数を取って、面接で ”どうぞウチの学校に来てください” って向こうから言われるくらいになれば良いだろう?
  それくらいの覚悟が出来なくてどうするんだ」


(カッコイイ事言うじゃない!)
うん。うん。
と大きく頷きながら、私達3人とも心の中でそう思っていた。


…が、

「うん…」
と弱々しく返事をし、うな垂れたのはシュン本人だった。



まぁ、実際には無理だよなぁ…。

今、同じ受験生の絢香と比べても、シュンは勉強量が少な過ぎる。

先日、全国模試があったので、シュンに 「模試どうだった?」 と聞いたら、「受けてない」と言うし…



「もし、産む事になったら、こちらとしても養育費はお支払いしますし…」

と、更にシュン パパが続けて言うと、



「それについては、まだ何も決まってないので」

シュン ママが急いで割り込んで来て、シュン パパの話しを止めた。



全て有耶無耶にされた感じで、初顔合わせは1時間足らずで終わった。



『認知及び養育費に関する合意書』なる書類も作成してこの場に臨んだのに、

亜香里が、産む決意が出来ていないせいもあって、提示すら出来なかった。


せめて、シュンと亜香里2人の意思が決定した後の、次回の話し合いの場を持つ約束を交わしたかったが、
それすらも決められず何となく流された。


シュンの父親が常識人に見えたので、
いつでも話を持ちかければ、適切に応じて貰えるだろうと、甘く考えてしまった。



結局、これが両家の
最初で最後の顔合わせになった。



…釈然としない。

何かモヤモヤが喉の奥に詰まったままの
不完全燃焼。









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※大筋の記事はこちらです。

最初の記事。
アスペルガー長女が妊娠した

長女 亜香里が堕胎を考え始めた出来事。

長女 亜香里が赤ちゃんを産む事を決めた出来事。


亜香里がシュンと別れた。