霜月

文字通り霜が降る月である。

せんば煮

船場煮: 剛毅朴訥仁に近し

「大根と塩魚の惣菜を言う

魚は塩サバや塩鮭の頭、それを出汁にして大根や大根菜

その他有り合わせのを煮付ける

いわば廃物を利用したかに見えるので、大阪商人の

けちんぼぶりを示すものと見なされることが多い。

 

大阪の船場辺りの商家では奉公人に

こんなものを食べさせたと言われるが。

実は違う。

1603年にオランダの辞書の「日葡辞書」には、

煎盤製の銅製の浅鍋を使い、魚や肉などで作った料理とある。

 

ただ奉公人の食事で使われたようで質素なもので

あったことは間違いない。

いとこ煮

いとこ煮 写真素材 [ 5819905 ] - フォトライブラリー photolibrary

鍋ですと「いとこ煮」別名「従兄弟煮)とも書きます。

何種類もの材料を入れた料理です。

固い物から甥甥、姪姪入れる所から

そういう名が付けられたという。

 

「嬉遊笑覧」では、「今、江戸では12月8日に、

いとこ煮の汁を作る。

何時の頃の習慣だろうか。

いとこ煮の汁は古いもの也」

12月8日は、正月の準備に取り掛かる「事始め」の日です。

13日は煤始め、大掃除の日です。

 

この日に、盛り沢山の材料を振る舞う事により

新年に多くの幸せや福が授かる様にとの願いを込めたものです。

その作り方を紹介している。

「小豆・牛蒡・芋・大根・豆腐・焼栗・慈姑、中味噌でよい」

11月は子の月である。

子とは、鼠の事です。

この月の初子の日、子の刻に大黒天を祀った。

大豆や二股大根、小豆飯などを御供えし、福徳を祈った。

大豆は鼠の好物であり、二股大根は、「福来」と呼ばれる。

恵比寿大黒天
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又、子祭りの日に買い求めた蠟燭の灯心を、

子灯心と云い、厄を払い家内の災いを祓うと云われた。

特に商家では、多くの子を産む鼠にあやかり、商売の繁盛を願った。

子祭りや 大根白く 神黒し

 

   流鏑馬  11代家斉の厄払いの為に行われた
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お城では、番方騎射上覧がある。

将軍の前で弓の腕前を披露するのである。

吹上御所にて、狭物と云われる的を射る。

優秀者には、白銀等が贈られる。

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