処方箋のないクリニック

    

出版社 

小学館 

発売日

2023/9/6

言語 

日本語

文庫 

304ページ

定価

759円

カバーデザイン

岡本歌織

カバーイラスト

茂苅 恵

ISBN-13

978-4094072914

 

概要

日米の大学で学び

約束されたエリート街道を降り

 

「病気ではなく

人と向き合いたい」

という信念の元、

採算度外視で

医療相談の総合内科として

「医療よろづ相談」クリニックを

始めた青島倫太郎

 

別棟とは言いつつも

クリニックは

実家の総合病院の

敷地のはずれにある

古びた洋館

 

そしてスタッフは

半ズボンを穿いた

医師の倫太郎と

オレンジの服を

仕事着としている

看護師・小泉ミカの

二人だけ

 

保険が効かない自由診療で

当初は患者が集まらず


しかし

通常診療の枠組みに

収まらない、

規格外の患者さんと縁を結び、

口コミで少しずつ患者が

増えていく

 

「検査をして、病名をつけ、

薬を処方したり手術を勧める。

それはそれで

必要なことだけど、

それだけでは足りない」

 

 そんなモットーを持つ

倫太郎は、

患者とその家族の訴えを

真摯に聞き、

解決できる方法を

必ず見つけてくれる

 

【もみじドライバー】
 80代になり
命に別状はないものの
続けて事故を起こし
運転がおぼつかなくなっても
免許証を返上しないで
農業を続ける樫尾平蔵
 
農業を止めてくれれば・・
と、農地を狙っている肉親もおり
複雑な利害や思惑が絡むが
 
平蔵は頑として
眼科に行く事を拒み
農業を続けたいという
 
孫の真奈の勧めで
困った患者を説得してくれる
総合内科の存在を
知ったのだが・・

【サプリ教信者】
 しっかり者だったはずの
綿貫志保理の母・絹枝
 
インチキ高額サプリに
はまってしまった

そこに至った理由は・・

【総合内科 本日開院】

「医療よろづ相談」クリニックを

始めた経緯は・・

 

ミカが働く事になったのは・・


【理想のパートナー】
婚活パーティーで知り合い
婚約した
松野健斗と石田葉菜
 
健斗は
年収1500万円越え、
末っ子次男坊で
ルックス爽やか
性格も穏やかな好青年
 
一方、葉菜は
小さなアクセサリーの
製造販売会社で
事務職をしており
 

婚活パーティーの

自己紹介シートには

「健康には自信がある」と書き

 

それが気に入られ

交際期間半年を経て

プロポーズされたのだった

 

その後

健斗の実家へ行くも

巨体としか言いようがない

姉の姿を見た葉菜

 

もしかして松野家は

肥満しやすい家系なのか・・

 

そうだったら

自分の長年の夢は

叶えられなくなる

 

遺伝子キットを

使うことを考えたが

たまたま

倫太郎の話を聞く機会もあり

結局は止める事に

 

宅配で届いた遺伝子キットを

返品しようとするも

キャンセル料と返品料が

かかるらしく

どうせだから

話のネタに受けてみよう、と

開封したところ

そこには

以前、見た事があるモノと

同じモノが入っていた

 

しかも口に入れられ

その後

前後不覚になったのだった

 

その時一緒にいたのは・・

 

何故そんな事を・・

【血圧陰謀論】

衣料品販売で働く
綾瀬航は
ノルマとパワハラ上司の圧力で
血圧が上がってしまった
 
しかし
今の高血圧基準は
医療業界が儲けるために
恣意的に低くしたものであって
気にすることはない、
と言われ
 
確かに和田秀樹先生も
そう言っている
 
が、倫太郎は・・
 
【奇跡のメソッド】
相談者は
倫太郎の弟であり
青島総合病院の
理事長でもある青島柳司

 柳司先生の娘・円花が
アトピー性皮膚炎になり、

妻・結衣は

ステロイドは「魔の薬」と

吹きこまれ

民間療法にはまってしまう

 

夫婦の意見の食い違いは

拡大し、

民間療法の幹部が介入し、

ネット上で炎上

 

ついに週刊誌が動き出すが

 

感想

仙川 環さん、初読み

Tさんからの借本

 

表紙からして

ほのぼの

 

スイーツと紅茶の香る

古い洋館の診察室を訪れた

患者と家族は、

半ズボンの倫太郎に

最初は困惑するけれど

話をするうちに、

隠していた心の内を

すらすら打ち明けてしまう

 

倫太郎は

 自分の好きな

”無害なヘンな大人”でした

 

病院の治療も

民間療法も

いろんな立場の人の考えも

否定せず、

患者さんの頑固な思い込みに

気づかせ、

そして患者さんにとって

ベストな提案をしてくれる

倫太郎

 

何より話をちゃんと

聞いてくれるのが良い

 

窓際のトットちゃんの

小林先生を思い出す

 

患者に向き合う姿は

「義男の空」の

高橋先生を思い出す

 

1話完結と思いきや

話が繋がっているのも
面白い
 
ラッキーな事に
飛行機、電車と
移動時間が長く
読む時間がたんまりあり、
また、
面白くて一気読みでした
 
Tさんいつも貸してくれて
ありがとう
 

おまけ

3/6 7:01

日の出6:02 -2

日の入17:30  +1

昼の長さ11h27m +3

⏫1度⏬-7度晴れくもり

なりたい自分にちまけいで

3/6

体内年齢:57歳

BMI:22.3

昨日の歩数:4622歩走る人

無事過ごせて感謝音譜

 

    
今日のことば
病気は
人間が自らの力をもって
自然に治すものであり、
医者は
これを手助けするものである。
-ヒポクラテス-