まわりの人から学んでますか?

こんな言葉はどうですか


我以外皆我師(われいがい みなわがし)

                 吉川英治
(1892~1962)
作家

『宮本武蔵』『新平家物語』などの国民的文学作品で有名な作家、
吉川英治の座右の銘と言われている言葉です。 

吉川英治は、少年時代からの苦労人でした。
 
お父さんが事業で失敗し、病気で倒れ、小学校を中退すると、
大勢の弟や妹のためにも、丁稚奉公に出されました。

彼のわずかな給金とお母さんの針仕事の賃金が
一家の生活の支えだったのです。



十代のころ、英治は職を六、七回変えました。

丁稚奉公、土方、船のさび落とし、給仕、行商、事務員など。

新しい職の交渉には、履歴書を出さねばなりませんでした。



そのときの相手の目に浮かんださげすみの色を
忘れることができなかったそうです

なぜなら、英治の履歴書には次の二行しかなかったからです。

一、小学校中退 
一、賞罰なし



そういう人が世の中で成功するには、
勉強して自分を高めていく以外にありませんでした。


本が好きでむさぼるように読みました。

19歳のころから、百科事典をなんと50回は読んだそうです。

それだけでなく、体験したこと、出会った人からも
学びました。


「我以外皆我師」(われいがい みなわがし)

学校に通えなかった彼には、すべてが先生だったのです。


このような謙虚な姿勢と前向きな向学心がある人は、強いです。

誰からでも、尊敬できない人からも学び、
進歩していけます。

どんな状況でも、手痛い失敗からも学び、
向上していけます。


まわりの人から教えていただこう・・・

そんな謙虚で前向きな姿勢を忘れないようにしたいものです。

「まわりの人から教えていただく」

【出典】扇谷正造著『君よ 朝の来ない夜はない』


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2014.6.2 Vol.956
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まわりの人から謙虚に学ぶ。

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