どの言葉も、私たちにはなじみの薄いものばかりですが、インド哲学の興味を持ち学んだ事がある人、あるいはヨーガ・瞑想などに興味のある人は『ウパニシャッド(奥義書)』や、『リグ=ヴェーダ』という名前だけは聞いたことがあるのではないでしょうか。

資料から、梵我一如の思想に関係する部分を引用してみます。
(以下、『ウィキペディア(Wikipedia)』から引用)

「ウパニシャッドの時代には、アートマンが宇宙を創造したと説かれた。また、アートマンは個人我(小我)であるとともに宇宙の中心原理(大我)であるともされた。ブラフマン(宇宙原理、梵: brahman)とアートマンが一体になることを求めたり、ブラフマンとアートマンが同一である(梵我一如)とされたり、真の実在はアートマンのみであって他は幻(梵: マーヤー)であるとされた。

また、アートマンは、宇宙の根源原理であるブラフマンと同一であるとされる(梵我一如)。それは、宇宙の全てを司るブラフマンは不滅のものであり、それとアートマンが同一であるのなら、当然にアートマンも不滅のものであるという考えであった。

ウパニシャッドではアートマンは不滅で、離脱後、各母体に入り、心臓に宿るとされる。これに従うならば、個人の肉体が死を迎えても、自我意識は永遠に存続するということであり、またアートマンが死後に新しい肉体を得るという輪廻の根拠でもあった。」とも書かれています。

ここで言う「ウパニシャッド」とは、「サンスクリットで書かれたヴェーダの関連書物であり、一般には奥義書と訳される。」とあり、更に「約200以上ある書物の総称である。各ウパニシャッドは仏教以前から存在したものから、16世紀に作られたものまであり、成立時期もまちまちである。もっとも、ウパニシャッドの最も独創的要素は、仏教興起以前に属するので、その中心思想は遅くとも西暦前7世紀ないし前6世紀に遡る。」と書かれています。
(以上、『ウィキペディア(Wikipedia)』から引用終わり)

読んでおわかりのように、インド哲学は非常に難解です。また、長い時間をかけて思想が練られているので、更に難解に輪をかけています。
あまり難しく考えると、ますます理解不能になるので、ここは宇宙の根本原理(梵・ブラフマン)と我(私・アートマン)は同一であると考えるに止めます

ウパニシャッドという書物は、ひとりの著者による単独の著作ではなく、仏教興起以前から長い年月をかけて成立したインドの宗教哲学文献群であり、同じく宗教文献である4つのヴェーダとともにバラモン教・ヒンドゥー教の源泉となる聖典です。
(つづく)