この度、「「ある俳優の死」を考える。」の記事を書いて、ネットを色々検索していると「NEWSポストセブン」という記事に巡り会い、みると「特殊清掃業者が見た「凄絶な現場」という記事に、「最もきれいな孤独死」自分の死期を悟ってすべての持ち物を処分した70才前後女性の“散り際”」とあります。

元気に生きている皆様に、「孤独死」とは縁起でもないとお叱りを受けそうですが、全てはこの世界で現実に起こっている出来事ですから、全く無視するわけにはいかないと考え書くことにしました。
人間の最後には、様々な「死」があって皆一様ではありませんので、参考まで記事をアレンジして自分なりに書いてみたいと思います。

「孤独死」と聞いたら、「誰にも看取られることなく息を引き取り、その後、相当な期間放置されるような悲惨な状態」を想像しますが、実際はどうなのでしょう。
内閣府が発表する「高齢社会白書」(2022年版)によると、「孤独死に確定した定義や全国統計はない」が、東京都監察医務院が公表するデータによれば、「東京23区内におけるひとり暮らしの65才以上の自宅での死亡者数は2003年の1441人から2020年は4207人と約3倍に増えたとされる。」と出ています。

個人的には、あの大都市東京で4200人の孤独死は、数としてそう多くはないような印象を受けます。
超高齢社会が進行する中、内閣府の白書が示すように“人間の尊厳を損なう”孤独死の増加は大問題で誰もが避けるべき最期だとされるが、異論もある。精神科医の和田秀樹さんは、孤独死の増加について「実は孤独死は理想的な死に方なんですよ」と語っています。

「ひとり暮らしで誰にも看取られず亡くなり、死後数日経って発見されるということは、死ぬ直前まで元気だった“ピンピンコロリ”だと推測できます。
ひとりであることを受け入れてしっかり準備をしておく方が心や時間にゆとりが生まれ、最期まで生き切ることができる。ある意味で孤独死は、理想的な死に方なのです」(和田さん談)

また、「確かに、孤独死=悪ではありません。病院のベッドで天井を見つめて死ぬわけではなく、住み慣れた自宅でひとり亡くなるのですから、当人にとっては幸せな死に方かもしれません」と、淑徳大学総合福祉学部教授 結城康博氏は語ります。
結城死は、続けて「とはいえ、それでも孤独死には耐えがたい側面もある。」と言います。その理由とは・・・。

「いちばんの問題は、亡くなってから遺体が見つかるまでの日数が長くなることです。死後2〜3日で見つかれば遺体も腐敗せず、普通にお葬式ができます。しかし発見が遅れるほど遺体の状態は悪化し、周囲に迷惑をかけてしまいます」

確かに、亡くなった後直ぐに遺体を見つけて貰えれば問題はありませんが、(発見に)時間がかかる場合など(遺体の)腐敗が進むというのが、孤独死のイメージを悪くしていることは間違いありません。

「一般の人は、自分は死後に腐って見つかりたくないという思いが非常に強い。孤独に死ぬこと、長く見つからないこと、そして自分の体が崩壊した状態で見つかることへの恐れが幾重にも連なり、“孤独死=惨めな死”とのイメージが広がっているのでしょう」と、孤独死をテーマにした『死に方がわからない』の著者で、文筆家の門賀美央子さんが言います。
(つづく)
※この記事は、(その5)まで続きます。