群青と真紅㉜【 Jealousy 】 | Yoっち☆楽しくグテを綴る♡

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アラフィフの生活や周辺で起きたことを書いています☆
そしてときどき
終活のガイドをさせていただきます

現在、BTSの底なし沼にハマり浸かっております
ガチガチのグテペンです
現在、テヒョンとジョングクをモデルに小説を執筆中☆

テテが久しぶりにIGストーリー上げてましたね😊
色々考察出てますが、私はテテが元気そうならなんでも👌
でもね
去年の同じ日にグクがVlog 収録中にVラを上げてるという事実💧💙❤️🔥
なんかドキドキ💓するよ
声なき声のような気がして・・・
どうしてテテとグクには偶然がこんなに多いんだろうね✨😭✨

さて
物語の続きいきますよ💖


前回の物語 




【 Jealousy 〜テヒョン〜】


しばらくジョンソン男爵と談笑していたジョングクが、ずっと静かにしているテヒョンに気付いた。まさか具合でも悪くなったのかと思い話しかける
「テヒョン様、大丈夫でございますか?お加減でも悪いのでしょうか?」
テヒョンはジョングクの方を見ずに
「ん?なんともないよ。君達二人のやり取りを聞いていただけだ」
そう言って笑ってみせた

しかし、ジョングクはその笑みに違和感を覚えた
『どうされたのだろう?』
ジョングクが心配して覗き込むようにテヒョンの顔を見る
「なんだ?僕の顔に何か付いてる?」
テヒョンが怪訝そうに言った
『あれ?テヒョン様、もしかして拗ねていらっしゃる?・・・いや、まさかジョンソン男爵との会話を妬いていらっしゃるとか、、、?』
横を向いて視線を合わせくれないテヒョン。その拗ねる様子の横顔がとても美しかった。ジョングクはそっとテヒョンに近付くと
「テヒョン様、どんな時でもあなた様は本当にお美しいですね」
と、ジョンソン男爵には聞こえないように耳元で言った

テヒョンの顔が一瞬にして紅潮した
そして、みるみるうちに耳まで赤くなる
「え?・・テヒョン様・・?」
テヒョンは狼狽える
『ばかな、、こんなこと位でなんで焦っているのだ』
自身も思ってもいなかった自らの反応に困惑した
更に、そこへジョンソン男爵の大きな声が鳴り響いた
「キム公爵!大丈夫でございますか?お顔が真っ赤でございますよ。やはり体調がすぐれないのでは?」

『最悪だ・・・』テヒョンはこの状況に 
絶望する

追い打ちを掛けられたテヒョンは、なぜだか分からないが、笑い出してしまった
「ははは・・人をいつまでも病人扱いするなよ。冷えていた身体に暖かい食事が入ったせいだろう」
テヒョンは『我ながら下手な言い訳だ』と思ったが、もうそれで通すことにした
そして、恐る恐るジョングクの方をチラリと見た
ジョングクはじっとテヒョンの事を見ている。テヒョンはドキッとして目を逸らした。もうこれ以上取り繕う余裕が無くなってしまった
すると、ここでジョンソン男爵が
「ああ、そういう事でごさいましたか。お体の具合いが悪くなくて安心致しました。騒いだりして大変失礼を致しました」
と言ったので、なんとかこの場は誤魔化せた
テヒョンは、ジョンソン男爵が単純な性格でいてくれてよかったと思った

だいぶ落ち着いてきたテヒョンは、ジョングクを手招きした
そして近付いてきたジョングクの耳元で
「君は本当に、相変わらず歯の浮くような事を平気で言うね」
と、言った
「はぁ、、しかし私が思った事を正直に言ったまででございますよ」
ジョングクは拗ねたように横をむいたままのテヒョンが、本当に美しいと思って見ていた。だから正直に口にしただけだった
テヒョンは、ジョングクが純粋な視線を向けながら応える様子を見て、こういう姿がジョングクのいい所なのだ、と改めて思った
今度は、テヒョンにじっと見つめられて、ジョングクがどぎまぎした
「あの・・テヒョン様?」
テヒョンは構わず真っ直ぐジョングクを見つめて
「君のその清らかな性格がとても魅力的だ」
と言った
今度はジョングクの胸が射抜かれた



【ジョンソン男爵とフランシス嬢】


昼近くになり、テヒョン、ジョングクとジョンソン男爵が3人で談笑している所に、スミスとフランシス嬢がやってきた
「キム公爵、お加減いかがでございますか?ご挨拶が遅れてしまいまして、失礼を致しました」
フランシス嬢が部屋の入口で優雅にお辞儀をする
「ありがとう。お陰でだいぶ調子が戻りましたよ」
「まぁ、、本当にようございました。キム公爵のお怪我の噂は、色んな所で耳に致しました。ご回復が知らされれば皆様喜ばれるでしょう」
フランシス嬢の言葉を聞いて、テヒョンは改めて自分の立場が公人であることを思い出した。プチ・パレスにいる間の時間があまりにも穏やか過ぎたせいだ
「チョン伯爵、こんにちは。トーマス様がお世話になっております」
「こんにちは、フランシス嬢。いや、世話になっているのは私の方ですよ」
ジョングクはそう言って、ジョンソン男爵の肩を叩いた
「ところで、スミスとフランシス嬢は厨房で何を作っていたのだ?」
テヒョンが早速二人に訊ねた
「それはアフタヌーンティーのお時間までのお楽しみでございますよ」
スミスがそう答えて、フランシス嬢と顔を見合って笑った
「是非ご期待下さいませね!」
フランシス嬢が更に期待を煽った
「キム公爵のお近くにいると、凄く楽しいことばかりが起こりますね」
ジョンソン男爵が、嬉しそうに言った
「それはもうテヒョン様のお人柄の賜物ですよ」
ジョングクがそう言うと、満面の笑みでテヒョンを見た。テヒョンが恥ずかしそうにはにかむ
フランシス嬢がそんなテヒョンとジョングク二人の様子を見て微笑んだ


「キム公爵、チョン大佐、私はこの度新しい若駒を迎えました。本日は慣らしの為に騎乗して参りましたので、是非お二人にご覧頂きたいと思います」
ジョンソン男爵が新しい馬を手に入れて、それに乗ってプチ・パレスにやって来たようだ
「おお、この間言っていた馬をついに手に入れたのだな」
「はい。調教はだいぶ進んでおります。これがまだ若いながら駿馬なのです」
「テヒョン様、一緒にジョンソン男爵の新しい馬を見に行きますか?」
ジョングクがテヒョンに声を掛けた
「・・・馬か、、」
そう言いながら、テヒョンの手が少し震えていた。ジョングクがすぐそれに気が付いた
「今朝は早朝寒い中、外に出られたばかりですから、やめておきましょうか」
ジョングクはそう言うと、スミスに目配せをした
「そうでございますね。まだ無理はなさらない方が宜しいかと」
スミスがジョングクの言葉に同意して言う
「ジョングク、、僕の分も見てきてくれるか?」
テヒョンが精一杯の声で言う
ジョングクが不安気な表情でテヒョンを見た。テヒョンは少し笑ってみせた
「分かりましたテヒョン様。それではジョンソン男爵の新しい馬を見てまいります」
「ではキム公爵、チョン大佐と私はこれから厩舎に行って参ります。お昼までには戻りますので。それでは、チョン大佐参りましょう」
こうして、ジョングクとジョンソン男爵は部屋を出て行った

「テヒョン様、大丈夫でございますか?」
スミスがそう言いながらテヒョンの肩を擦った
「トーマス様がいきなり馬の話を持ち掛けたりして、申し訳ありません」
フランシス嬢も馬の話から、テヒョンが動揺している事に気付いていた
「・・・いや、ジョンソン男爵は悪くない。私が過剰に反応しただけだ。・・まさか馬のことで動揺してしまうとは思わなかった」
「キム公爵、大きな事故の後にはそのように身体が過剰に反応したり、恐怖心で動揺したりすることがあると、うかがったことがございます」
「そうなのか?」
「はい、ですからあまり深刻にお考えにならない方が宜しいかと存じます。二重に苦しくなられては身が持ちませんもの」
「・・・そうだな、ありがとうフランシス嬢」
「いいえ。それよりも今はアフタヌーンティーのお時間に期待をして下さいませ」
「そうでございますよ、テヒョン様。今日は誠に楽しい時間を厨房で体験させてもらいました。私も随分頑張りましたから」
「はい、本当に。スミスさんがとても器用な方でいらっしゃるので、予定通りに進みました」
スミスとフランシス嬢は楽しそうに、厨房での話を始めた
「なんだ、また私は蚊帳の外の立場ではないか」
「おや?テヒョン様、話の仲間に入れずヤキモチを妬いておいでで?」
スミスがからかうように言った
「うるさいぞ・・・」
テヒョンは横を向いて拗ねた。スミスとフランシス嬢は笑い出した
『もう、どいつもこいつも!』
テヒョンは周りの者達の思いやりを感じながらも、からかわれたりして、なんだか調子が狂ってしまった
「さ、私はそろそろ昼食の前に、用事を片付けてまいります。フランシス嬢、テヒョン様を宜しくお願い致します」
「はい。かしこまりました」
スミスはテヒョンの事をフランシス嬢に託して部屋を出た
「キム公爵、新しい紅茶を淹れましょう」
「うん、ありがとう。フランシス嬢も一緒にどうぞ」
「はい。ありがとうございます」

テヒョンはフランシス嬢と紅茶を飲みながら、ジョングク達やスミスを待った

「あの、、キム公爵、不躾なことを伺いますことをお許しくださいませ」
フランシス嬢は真っ直ぐテヒョンの方を向いて訊ねた
「ん?なんでしょう」
「キム公爵は今、恋をしていらっしゃいますね」
「え!?」
いきなりの事で、テヒョンは言葉が出なかった
「今日は特にキム公爵がいつにも増してお美しくて、雰囲気が柔らかくていらっしゃるので、私、見惚れてしまいました」
テヒョンは更に言葉が詰まって出てこない
フランシス嬢は重ねて
「あ、ご心配なさらないで下さいませ。どのお方がキム公爵のお心を捕らえられたのかなどは、お聞き致しませんので」
と、笑顔で言った
『いやいや、フランシス嬢のこの言い方は、既に相手が誰であるか、ということも分かっている感じではないか』テヒョンもそう気付いて心拍数が上がる
「フランシス嬢は超能力をお持ちなのですか?」
テヒョンは努めて普通に言葉を返した
「いいえ、私にはそのような能力などはございません。ですが、《幸せの波動》は感じる事が出来ます」
「幸せの波動・・ですか?」
「はい。どなたかを大切に想う気持ちや、その方を想う事で感じる幸福感、、とでも言いましょうか」
フランシス嬢はにこやかに応えた
テヒョンは、人の想いとは、例え口にしなくても感じ取られてしまうものなのだなと思った
フランシス嬢が話を続けた
「私は、キム公爵の想いから溢れ出ていらっしゃる、自然な美しさがとても好きですし、凄く憧れています。いきなり恋をしていらっしゃるなんて、お聞きして申し訳ありませんでした。でも、元々お美しくていらっしゃる貴方様の、その最近更に溢れんばかりに煌く美貌が、心の動きから醸し出されているものなのか、どうしても知りたくて、、」
テヒョンは、フランシス嬢の話を聞きながら、彼女が独自の『美学』を持っているのだと気付いた
着飾ることや、流行を追うことで美しさを求めるのではなく、自身の美しさは日頃の彼女の活き方によるもの。それが表情や所作にエレガントなものとして現れる。フランシス嬢はちゃんとそれを分かっているのだ
テヒョンは初めてフランシス嬢に会った時の印象をそのまま思い出していた

「あなたは私のことを褒めて下さるが、あなたは〈美〉というものの本質を分かってらっしゃる。あなたこそ称賛されるに相応しいと私は思っていますよ」
「心からの称賛はうれしいものですのね・・・。ありがとうございます、キム公爵」
「私も同じ思いですよ、ありがとう」
「キム公爵とこうして深いお話が出来るなんて、本当に光栄ですわ」
テヒョンとフランシス嬢は、同じ価値観を共有することが出来て、二人とも嬉しく思った

暫くしてジョングクとジョンソン男爵がテヒョンの部屋に戻ってきた
「テヒョン様、ジョングクです。失礼致します」
ジョングクとジョンソン男爵が扉を開けて中に入ると、フランシス嬢が、至近距離でテヒョンの顔に触れていた
ジョングクとジョンソン男爵は、二人共一瞬動けなくなる。眼の前の光景に驚いたのと、テヒョンとフランシス嬢があまりにも〈お似合いな二人〉に見えたからだ

「やぁ、お帰り」
テヒョンがジョングクとジョンソン男爵を見て声を掛けた
「あの、、、ずっとお二人でいらしたのですか?」
ジョンソン男爵は、恐る恐る訊いた。しかし、なぜフランシス嬢がテヒョンの顔に触れていたのか、流石にそれは直接訊けなかった
「ええ、そうよ。スミスさんはお仕事があると仰って、私にキム公爵の事を託して行かれましたの」
フランシス嬢があまりにも明るく応えるので、ジョンソン男爵は黙り込んでしまった
テヒョンが頬杖をついてジョンソン男爵をニヤニヤと見ている
ジョングクは黙ったまま、そんなテヒョンを見ていた

テヒョンがフランシス嬢に至近距離で触れられているのを見た時、ジョングクは凄くショックを受けた
その上でじわじわと嫉妬心が湧き上がった

「ジョンソン男爵、そんな不安そうな顔をするな。私はフランシス嬢に保湿によいというクリームを塗ってもらっていただけだぞ。そんな顔をしなくても大丈夫だ」
「まぁ、トーマス様?あなたの婚約者である私が、他のお方にうつつを抜かしていると思われましたの?それも、こちらはキム公爵でいらっしゃるのに、失礼ではありませんか」
フランシス嬢が憮然として言った
「キム公爵と君が、、あまりにも、、お似・・合いだったものだから・・」
ジョンソン男爵は、真意を突かれてしどろもどろになりながら応える

そこへスミスが戻ってきた
「さぁさぁ皆様方、お昼の準備を致しますよ」
なんとなく異質な雰囲気に、スミスが誰にともなく訊ねる
「どうされたのです?何やら変な雰囲気が漂っておりますが」
「ああ、スミスが心配するような事ではない。ジョンソン男爵が私とフランシス嬢が仲良くしている様子を見て、嫉妬心を抱いたのだ。それでフランシス嬢と痴話喧嘩になりかけた所だ」
テヒョンがありのままスミスに話してしまったので、皆が一瞬びっくりした反応をした。だが、話を聞いたスミスは笑い出した
「いや、ジョンソン男爵もフランシス嬢も可愛らしい。まだまだ初々しい恋人同士ではありませんか」
そう言われてジョンソン男爵とフランシス嬢は、二人で顔を見合わすと恥ずかしそうに笑った
スミスのお陰で一気に雰囲気が明るく変わった。これはスミスの場を和ませるセンスを知ってる上でのテヒョンの機転でもあった。

一人、まだモヤモヤが晴れない人物がいた
ジョングクはテヒョンの側に行くと、小声で訊いた
「テヒョン様、フランシス嬢とどんなお話をされていたのですか?」
「ん?・・・うん、彼女とは〈恋〉について話をしていた」
「えっ!?」
ジョングクは、思わず声が大きくなってしまい慌てた
テヒョンはふふふ・・・と笑うとテーブルに隠れて、ジョングクの手を握った
ジョングクは、ハッとしてテヒョンの顔を見たが、テヒョンは真っ直ぐ皆がいる方を見たまま、ジョングクと目を合わせなかった


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