本革製ランドセルの良質さを人工皮革の視線から見る | シンプルな牛革ランドセルを東大阪で作っています。

シンプルな牛革ランドセルを東大阪で作っています。

丈夫でレトロな型の本革ランドセル手作り工房です。
6年間保証-低価格で販売。
半かぶせタイプも人気あります|便利な持ち手付
全国どこでも送料無料。


☎TEL06(6727)5947

当メーカーは主に本革のランドセルを中心に手作り販売していますので、

やはり本革の良さを皆さんに少しでも解っていただきたくブログを書いているわけですが、


今回は少し視点をずらしたところから本革の良さをお伝えできればと思います。

重複(ちょうふく)しますが当メーカーは本革ランドセルを主に作っていますが、人工皮革のランドセルも製造しています。


当メーカーの人工皮革は㈱クラレのクラリーノFつや消しという素材を使用していますが、最近の人工皮革は良く出来ており十分6年間使っていただける商品です。


ランドセルを構成する箇所によって扱う生地の厚みが異なり、3種類の厚みの生地を通常使用します。

バンド用は1.8ミリ
本体用は1.4ミリ
その他0.8ミリ


【クラリーノをカットした生地】↓



【バンド用1.8ミリ】↓



【付属用0.8ミリ】↓



バンド用はその名の通りバンド箇所に使用する生地ですので丈夫でなければなりません。よって一番厚みのある1.8ミリを使用します。

ランドセル本体(かぶせや大マチ箇所)にはバンドほど強度は求めないですが、ある程度の厚みを保った1.4ミリを使用。


その他はかぶせの淵巻テープや装飾箇所に使用するのであまり不可はかかりませんし、そこにごつい生地を使用すると縫製作業の妨げになる場合もありますので一番薄い0.8ミリを使用します。

ランドセルを構成する人工皮革素材はそれだけで使用するわけではなく、骨組み素材や、内装素材などを張り合わせて最低3層構造に縫製したものをランドセルに組み立てていきますがやはり多層構造の一番外側にくる人工皮革は重要な素材にあたります。

前の記事でも紹介しましたが、たまに薄めの生地を本体にそのまま使用したり何か別の素材と張り合わせて使用しているランドセルがあります。

だからと言ってすぐに壊れるとは言い切れませんが、1.41.8ミリ使用と比べると強度は明らかに落ちますし薄さゆえ表面が固く仕上がります。


3年生以降、特にカブセ箇所の表面がベコベコして登下校されているお子様のランドセルは主にこれが原因でしょう。

見分け方は*前の記事でも紹介しましたが①生地の断面を確認する②表面を触る。などして確かめてください。

*参考記事⇒ランドセルの選び方~色について

ちなみに当メーカーはランドセル本体箇所(カブセ・大マチ箇所)にもバンド用の1.8ミリ素材を使用しています。


理由はなるべく丈夫に造りたい事と1.8は生地中身がみっちり詰まっているため仕上がりがフワッとした触感になり高級感が出るためです。


当メーカーはおしゃれなステッチや装飾はしておらず、

丈夫でシンプル・低価格なランドセルを手作り製造していますので見た目の高級感は乏しいですが・・・。

最後に言い忘れていましたが、

上記のように人工皮革のランドセルもこれだけ丈夫さにこだり十分6年間持っていける素材を使用していますが、


それでもやっぱり天然牛革には敵いません。

丈夫さ高級感など、どこと比較しても数段上の素材が

『牛革スムース仕立てガラス張り素材』です。


今回は違う角度から本革の良さをお伝えしたかったのでこの記事を記しました。人工皮革と比べることで天然物の良さが伝わったなら幸いです。


●上記内容に補足

《余談ですが・・》

クラリーノ(人工皮革)の原反生地3本でランドセル100本以上は作れます。

※原反1本:138㎝【丈】×50m【巻き】

当工房はご購入予定者様に年内のご注文をお願いしている訳ですが、
その時期に商品が売り切れると

生地を3本ないし2本は発注せねばなりません。
(*1色につきです)

売れ残って丸々来期の生地在庫になりかねないので・・い時期での完売表はそういう理由もあります。


☝クラリーノFつや消し素材のピンクです。

※縁巻テープはグリーンです。


◎以下撥水素材ランドセルの商品紹介◎

確かに当工房は革押しのメーカーではあるのですが、高級撥水素材(クラリーノFつや消し)製品も、当工房自信をもって小売販売していますのでもちろんくさす訳がありません。十分6年間持っていける商品です。


当工房は販売だけではなく、「製造―小売りの一環経営」ですのでもちろん修理もすべて当工房が請け負います。

だから丈夫なランドセルを作らないと後が大変なんです。

よくある質問で、革と人工皮革はどっちがいいんですか?と聞かれますが、生地自体がまったくの別物、いわば別選手、別競技みたいなものなので、比べるのは難しいです。ただ物理的な目線でひとつ述べますと、実際、当工房に来店され、商品をご覧になられたお客様の8割以上は革を購入していかれます。


↑人工皮革(クラリーノFつや消し素材のベーシックタイプと半かぶせタイプ)


構造上の大きな違いは2点。かぶせの長さと持ち手の有無です。

それぞれの利点、詳しくは*こちらの記事。

人工皮革の優れている所、長所は色々ありますが、何よりも軽さですね。
クラリーノは㈱クラレが開発した人工皮革で、他社にも有名どころが2つほどありますが、軽さ・強度のバランスからいえば、人工皮革の中ではクラリーノが間違いなく№1ですね。

 
↑ノーマルも半かぶせも中身の構造は全く一緒です。

【大きい入口の上に小さ目入口とファスナーポケット】


特徴チェック 






上はハーフカバーの差し込み錠。

下はベーシックタイプランドセル(フルカバータイプ)についています軽量マグネットメイプル錠【クロームメッキ】

※クロームとは、まぁ金具を丈夫に錆びにくく光り輝く仕上がりになる塗装の仕方と考えてください。


モミジヤという金具屋さんから仕入れています(業界では結構有名な金具屋さんです)
この錠前にしてから1つも修理したことがありません。とても丈夫な金具です。

以上、この他の詳しい特徴情報は

ナカノランドセルのホームページ にて紹介しています。