オプジーボの対価、「対立」深まると、ニュースイッチが報じています。

 

本庶氏が言う、1000億円基金があれば教職員を数十名雇えるというのは本当なのでしょう。

しかし、小野薬品は年間売上が連結で3000億円に満たず、年間利益は500億円程度の中堅製薬会社です。

しかも、報道によれば、オプジーボは薬価引き下げの影響から売上高は減少する見込とのこと。

さらに、米国での発明者訴訟が確定すれば、小野薬品のライセンス料は減ります。

 

小野薬品は寄付金を提案するなど、かなり譲歩しています。

本当に1000億円必要なら、他の製薬会社や国にもお願いするなど、様々な関係者に協力を要請すべきでしょう。

 

https://newswitch.jp/p/18058

 ノーベル生理学医学賞受賞者で京都大学特別教授の本庶佑氏と小野薬品工業の対立が深まっている。小野薬品のがん免疫療法治療薬「オプジーボ」開発の根幹となった分子「PD―1」関連の特許対価について、共同開発者の本庶氏が強く配分の見直しを求めているためだ。2011年から続く再交渉は進展がみられない。小野薬品では20日の定時株主総会まで動きはないもようだが、その後の対応しだいで本庶氏側は訴訟も検討する構えだ。

 本庶氏と小野薬品は06年にPD―1特許関連の契約を結んだ。「オプジーボ」発売前の11年から契約の再交渉を始めたが、折り合いはついていない。オプジーボは複数のがん腫で治療効果を発揮し、小野薬品は14―18年度に累計26億円を対価で支払ったが、本庶氏は受け取りを拒否したまま。さらに小野薬品は今後を含め累計100億円以上の支払いを予定し、対価と別に京大へ200億―300億円の寄付も検討する。

 しかし本庶氏側は、これら小野薬品の支払い意向に対し13年の修正提案よりも支払額が引き下げられたと主張し、当初の修正案の履行を要求。小野薬品も「時間を置き、話し合いを継続する」との姿勢を崩していない。


 ただ、製薬会社も医薬品特有の開発の難しさを抱える。医薬品の多くは10年以上の長期にわたる開発期間を要し、新薬の成功確率は2万から3万分の1ともいわれる。大型の新薬開発に成功すれば一気に業績拡大が見込めるが、同時に開発失敗の大きなリスクも背負う。また、開発が成功しても今は薬価引き下げが待っている。小野薬品の「オプジーボ」も19年度は前年度より販売数量が増加するが、薬価引き下げの影響から売上高は減少する見込みだ。

 製薬会社の多くは、今回の両者対立を「コメントできる立場にない」と静観する。ただ「契約した以上、その時のルール通りに支払うのが筋。本庶先生側の主張通り払ってしまった場合、次は株主代表訴訟が待っている」と、小野薬品に同情する声も聞かれる。

 

なお、以下の朝日新聞デジタルには、元武田薬品の研究所長インタビューが載っており、非常に参考になりました。

https://www.asahi.com/articles/ASM6D63JRM6DPLBJ00H.html

本庶さんと小野薬品、対価巡り深い溝 知財専門家に聞く

 

一方、デイリー新潮には本庶氏の反論が載っています。

何も金の亡者だと言っている訳ではなく、中堅企業に法外な要求をする「非常識な人」が正しいです。

https://www.dailyshincho.jp/article/2019/06170800/

「金の亡者」と言われた本庶佑博士が小野薬品に反論2時間

https://www.dailyshincho.jp/article/2019/06180800/

ノーベル賞本庶佑博士「小野薬品」への訴訟も視野に、特許使用料は「若手の研究費に」