今日開催の産業構造審議会 第26回特許制度小委員会 配付資料が公表されています。

 

知財紛争処理システムについて証拠収集と損害賠償について、見直の議論がされるようです。

ディスカバリーや懲罰的損害賠償が導入されることはなさそうですが、傾向としては、原告側が証拠収集しやすくなり、損害額もやや引き上げられる方向へ向かうようです。

 

経団連の資料には以下の記載があります。

 

知財紛争処理システムについての検討の経緯

知財紛争処理システム機能強化に関しては、既に特許制度小委員会で議論され、2017年3月に報告書が公表。
議論の成果を踏まえ、必要な措置については2018年度で法改正。
報告書で示された方向は、関係者の間で熟議の末に辿り着いた結論であり、権利者と実施者のバランスの取れた内容。
経団連としてもその内容を支持

短期間で、報告書の結論と異なる制度改正を行うのであれば、特許庁が必要性を説得的に説明し、関係者の合意を得るために十分な時間をかけて議論を行うことが必要。
拙速な議論で、結論を急ぐことがあってはならない。

 

証拠収集手続き

証拠収集手続きの強化については、前回も議論がなされ、結論を得た。
報告書に基づき、2018年度改正で、証拠収集手続の必要性判断へのインカメラ手続の導入等が行われた。まずはこの法的措置の効果を見極め、評価することが必要。

 

ディスカバリー制度には弊害が極めて大きい。
査察制度は、企業の工場等からの営業秘密漏洩リスクが高いなど、問題は大きい(特に、訴訟提起前)。

 

損害賠償額の適正化

 知財の価値を適切に評価する必要性があること、一部に損害賠償額について納得性が低いという意見があることを踏まえると、実損の填補の範囲内において、ビジネスの実態に合った適切な損害の補填が適切に行われるよう検討することには賛成。

 

 実損を超える仕組み(懲罰的賠償等)の導入には、強く反対

 

経団連は大企業の代表で、改革に保守的というイメージを持たれていますが、なかなかバランスの取れた見解です。

 

http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/newtokkyo_shiryou26.htm

第26回特許制度小委員会 配付資料

日時:平成30年11月21日(水曜日)10時00分開会
会場:特許庁庁舎7階 庁議室

 

議事次第

  1. 知財紛争処理システムの見直しの検討課題について

    • (1)岩倉正和弁護士からのプレゼンテーション

    • (2)一般社団法人日本経済団体連合会からのプレゼンテーション

    • (3)日本商工会議所からのプレゼンテーション

  2. 知財紛争処理システムの見直しの検討課題に対する提案募集結果について

配付資料

[更新日 2018年11月20日]