もう2週間ほど前ですが、日経新聞電子版に「経団連、この恐るべき同質集団」という記事が掲載され、話題になりました。

 

記事の要点としては、以下になります。

 

(1)正副会長19人が全員男性で女性ゼロ

(2)全員日本人で外国人ゼロ

(3)一番若い副会長でも62歳。30代、40代はおろか50代もいない

(4)全員サラリーマン経営者で起業家が一人もいない

(5)だれ一人として転職経験がない

(6)出身大学は東大卒が12人、一橋大が3人、京大、横浜国大、慶応大、早稲田大が各1人

 

確かに、非常に同質な集団です。

もっとも、官僚の事務次官・審議官・局長や、裁判所の長官・所長の経歴も、同様ではと思います。

 

ちなみに、日本弁理士会の執行部、正副会長・執行理事も同質集団です。

 

同業者の集まりゆえ、同質なのは当然なのですが、執行部には女性もいますし、時には30代、70代の役員がいることもあります。

事務所の経営者が多いものの、2世3世もいれば、自ら開業した者もいます。勤務弁理士もいます。理系出身者が多いですが、法学部など文系出身者もいます。出身大学も幾分多様です。

 

経団連に比べれば、日本弁理士会の執行部はもう少し多様性があります。

 

経団連正副会長の場合はもう少々多様化したほうが良いように思いますが、同質集団が常に悪いかというと、記事にもありますが、そうとも言い切れません。

 

同質集団は共通のバックグラウンドを持っており、意見の対立が少なく意思決定が迅速、チームワークが良くなりやすい、常識的な結論を導きやすいなど、メリットもあります。

 

そして、異なるモノの見方や経験がぶつかり合うことで、そこにイノベーションが生まれるかと言えば、必ずしもそうではありません。

 

異質な人の集団には共通のバックグラウンドがないため、的外れな意見が出て意思決定に時間がかかる、不必要な感情的対立を生み、まとまりが悪くなるなどデメリットも少なくありません。

ある分野の素人が、的確な意見を述べることはあまりなく、むしろそれはレアケースです。

 

同質な集まりだからダメ、多様化すれば成果が上がるというのも、物事を単純化しすぎでしょう。

 

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31995500Q8A620C1X12000/

 日本経済新聞の朝刊コラム「経営の視点」で経団連の正副会長について分析したところ、かなりの反響があったので、その続きを書いてみよう。

 経団連といえば経済界の司令塔であり、正副会長は会社でいえば取締役に相当する存在だ。5月末に就任した中西宏明会長(日立製作所会長)と、それを支える18人の副会長の経歴を調べることで、日本経済を引っ張るパワーエリートの横顔を浮き彫りにしたい。

 前回の記事では、正副会長の出身母体の企業は平成元年に比べると、ずいぶん裾野が広がり、30年前の製造業一辺倒から金融や運輸、商社などに多様化した、と評価した。