昨日、経済産業省が、意匠分野における米国特許商標庁との協力関係を強化すると発表しました。

 

不競法の形態模倣でもデザインは保護されますが、保護はデッドコピーに限られ、期間も3年と短いです。一方、公示の手段もないことから第三者にとっては、突然デッドコピーだと言いがかりをつけられ、訴えられるリスクがあります。

 

著作権は、(改正後は)保護期間が70年と長く、依拠が要件となることから、工業製品の保護にはなじみません。基本的に公示の手段がなく、調査が困難なのは不競法と同じです。

佐野氏が考案した東京オリンピックのマークが、ベルギー劇場のマークと似ていると難癖つけられた事件が典型的です。

 

多くの分野で技術が成熟し、商品の価値をデザインやブランドが占める割合が高くなってきています。その割には、我が国の意匠出願数は多くなく(韓国よりも少ない)、意匠重視の政策は悪くないと思っています。

 

http://www.meti.go.jp/press/2018/06/20180615003/20180615003.html

意匠分野における米国特許商標庁との協力関係を強化します


2018年6月15日 特許庁


日本国特許庁は、昨日、米国特許商標庁と意匠分野における協力覚書(Memorandum of Cooperation)」を締結しました。
両国の優れた意匠を国内外でより適切に保護するための環境整備に向けて、両庁が連携して取り組んでいきます。

 

1.背景及び目的

経済の急速なグローバル化と技術の円熟化を背景に、機能や品質のみによる製品の差別化が困難となってきています。このような中で国際的な市場競争力を獲得していくための手段として、製品の利便性や先進性を個性的かつ洗練された造形によって具現化し、需要者を魅了する、デザインの重要性が高まっています。
デザイン保護の中核を担う意匠登録制度において、我が国と米国は、強固な実体審査制度を通じて、優れた意匠を確実かつ安定的に保護するための共通した制度基盤を有しています。また、両国の経済関係を反映し、毎年多くの意匠登録出願が両国間でなされています。
 今般の協力覚書は、国際的な意匠保護の必要性が高まる中、日米両国が、審査実務を中心とする意匠分野の連携を強化することにより、両国発の優れた意匠を、両国内において、またその他の諸外国において、適時、適切に保護することを可能とする環境の整備を視野に、今後具体的な取組を進めていくことに合意したものです。

 

2.協力覚書の締結

日本国特許庁と米国特許商標庁(USPTO)は、両庁間のこれまでの協力関係を確認するとともに、今後の更なる関係強化を目指して、昨日(6月14日)、米国・ニューオーリンズにおいて、意匠分野における両庁の協力覚書を締結しました。

この協力覚書で合意した具体的な協力事項は以下のとおりです。
1.日米意匠審査会合の定期開催を通じて、審査政策及び審査実務の相互理解の深化を図ること。
2.ハーグ協定に基づく国際登録意匠を対象に、日米両庁の審査実務を相互比較すること。
3.日米共通意匠分類の作成に向けた作業を加速化すること。
4.意匠五庁(ID5)や世界知的所有権機関(WIPO)といった国際的な枠組みにおいて、意匠の実体審査のために重要な取組事項等に関する緊密な連携を継続すること。
5.知財庁における意匠審査の品質及び信頼性の向上と審査遅延の解消のための仕組みや手続について探求すること。

 

3.今後の取り組み

特許庁は、USPTOをはじめとする諸外国特許庁との国際連携の強化を通じて、意匠保護制度のグローバルな基盤整備を進めてまいります。