昨日、10/28土曜日の日経朝刊によれば、公認会計士が不足しているとのことです。

会計士不足の構造問題が壁となり、監査の質の向上策がなかなか進まないとのことです。

 

企業の経理部や経営コンサルタントに転職する会計士も増え、約3万人いる会計士のうち監査法人に所属する人数は半数を割ったそうです。

弁理士も企業の知財部に行く方が増えており、状況は似ているかもしれません。

 

一方で、AIが士業の仕事を置き換えるといった論調もありますが、弁理士と同じく、公認会計士の仕事も多くはルーチンワークではなく、その部分の置き換えは容易ではないと思われます。

https://ameblo.jp/123search/entry-12318275327.html

 

http://diamond.jp/articles/-/76895?page=2

 奪われる仕事のトップは14兆円規模の小売店販売員だった。Eコマースの進展などを鑑みればそれは容易に想像できるが、2位に挙がってきたのは会計士で、代替市場規模は11.8兆円に上る。

 

こういった専門的な業務の場合、資格者が多すぎても少なすぎても、制度がうまく機能しません。

監督官庁が業界の意見をよく聞き、適切な運用をすることが肝心でしょう。

 

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22771740X21C17A0SHA000/

 上場企業の決算が正しいかどうかをチェックする監査法人がもがいている。東芝の会計不祥事を見抜けなかったことで監査の質の向上は待ったなし。しかし実際は会計士不足の構造問題が壁となり、投資家の信認を取り戻すための改革がなかなか進まない。上場企業の品質を保証する「市場の番人」の苦境は、日本株市場の信頼回復の足を引っ張りかねない。

 

 企業の経理部や経営コンサルタントに転職する会計士も増え、約3万人いる会計士のうち監査法人に所属する人数は半数を割った。この結果、上場企業1社あたりの会計士数は平均3.8人とここ数年は頭打ちだ。監査現場での人工知能(AI)の普及も予想される中、おいそれと人を増やせないジレンマもある。

 

 00年代初めに金融庁と監査業界は一丸となり、会計士を増やそうとした。試験を簡素化し、07年の合格者は約4千人に膨らんだ。だが直後のリーマン・ショックで監査法人が採用を絞り、就職できない「浪人」が続出。会計士の卵たちはハシゴを外され、官民挙げた会計士増員構想は尻すぼみになった。今の就職人気の低下は監査法人自らが招いた面も大きい。

 

 しわ寄せを受けるのが新興企業だ。上場企業には法律で契約が義務づけられている監査法人が見つからず、上場したくてもできない「IPO難民」が急増しているのだ。