本日、特許庁ホームページに、「先行技術調査支援システム実用化に向けた実証的研究事業の企画提案入札」が、掲載されていました。

 

審査官の先行技術調査業務を支援するため、検索式に含めるべきキーワード等を審査官に提案するシステムとのことです。AIが使われるのでしょうか。

 

逆に言うと、審査の自動化やAIによる効率化は、現状、キーワードの提案程度ということなのでしょう。

 

昨年は、AIが人間の仕事を奪うなど、大げさなことをいう方もいましたが、そろそろメッキが剥げて、実像が見えてきました。

 

http://www.jpo.go.jp/koubo/koubo/170727_h29system_kenkyu.htm

平成29年7月27日 特許庁審査第一部調整課

1. 事業の目的

特許審査の先行技術調査において、審査官は、審査対象の案件(以下、「本願」という。)の特許請求の範囲及び明細書(以下、「本願明細書等」という。)の記載から本願の発明を把握し、検索すべき技術を想定し、当該検索すべき技術が含まれるような検索式を作成し、当該検索式を利用して、特許文献等の検索を行っている。現状、特許庁において、特許文献を検索するための検索システムでは、FI・Fターム等の検索インデックスや、全文テキストデータ、抄録テキストデータに対するテキスト検索により検索を行うことができる。ここで、審査官は、検索すべき技術が含まれる検索式について、本願明細書等の情報と、審査官の知識、経験等に基づき、キーワード等を決定しているが、審査官補等の経験が浅い者は、適切なキーワード等を着想することが困難なことがある。そこで、本事業では、審査官の先行技術調査業務を支援するため、検索式に含めるべきキーワード等を審査官に提案するシステムについて検証する。

 

2. 事業の内容

指定された特許文献に対し、先行技術調査にあたって検索式に含めるべきキーワード及び検索インデックス(FI及びFターム)を出力する、検索式作成支援システムを構築し、その導入について検証を行う。検証にあたっては、当該システムが出力するキーワード等の推定精度を調査する。検索式作成支援システムの構築及び検証は、特許庁の指定する12のテーマに対して実施する。