BUSINESS LAWYERSに、ヤマハなどがJASRACを提訴した音楽教室の事件について、解説がありましたので、引用します。

 

解説者は、弁護士でピアニストの橋本阿友子先生です。

現在は、福井健策先生の法律事務所に勤務されているようです。

 

一般向けですが、論点がまとまっており、理解の深まる解説です。

 

https://business.bengo4.com/category5/article199

 日本音楽著作権協会(JASRAC)が音楽教室から著作権使用料を徴収する方針を打ち出したことを受け、音楽教室を展開するヤマハ音楽振興会がJASRACへの支払い義務がないことの確認を求める訴訟を東京地裁に起こす方針を固めたと報道があった。

 JASRACは2018年1月から使用料の徴収スタートを目指しており、すでに音楽教室の運営側に対して使用料を年間受講料収入の2.5%とする規定案を提示し、7月にも文化庁に使用料規定を提出する予定としている。一方、ヤマハや河合楽器製作所などは「音楽教育を守る会」を結成し、JASRACに対して「演奏権は及ばない」と主張。

 


 今回の争点はどこになるのだろうか。知的財産にくわしい弁護士であり、直近では日本香港国際コンクールでの受賞歴を持つピアニストの橋本阿友子弁護士に見解を伺った。

 

今回の事案について、今後どのような点が裁判の争点になると思われますか。

 

 音楽教室の教師による演奏の問題に焦点をあてると、今回の事案の主な論点は、(1)音楽教室の生徒が「公衆」にあたるか、(2)レッスンで教えるための演奏が「直接聞かせることを目的」とした演奏にあたるか、の2点だと考えています。

 

 

 このように考えると、仮にJASRACの主張が認められた場合にも、課題は残されるように感じられます。徴収が認められる場合でも、音楽教室での教師の演奏は、生徒の演奏技術が不足している箇所の手本の提示というレベルのほんの一部の演奏がほとんどだと思われますので、JASRACには、想定される音楽教室での具体的な演奏方法や、活動全体における管理曲の演奏割合や寄与度を検証した上で使用料を決定してもらいたいと思います。私見ですが、教師の演奏はレッスンの主目的ではないので、使用料率は相当程度低い金額であるべきように思えます。