2024鈴鹿8耐観想 | 1971年からの地図

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見たもの聞いたもの感じたものについて、とりあえずざっくりと説明するブログです。守備範囲はやや広め。

今年も鈴鹿8耐はBS12での観戦だった。昨年同様内容は素晴らしく、中継、解説、ピットレポートとも完璧だった。中継に余計な演出がなくひたすら現場の状況を流し続けるLive感、表彰式まで流す贅沢さ。仕事としてでなく愛を持ってこの中継を作っているのだと感じられる。この先ずっとこの感じで8耐はBS12で続けてもらいたい。


ちなみに今回はピットレポートのお姉さんが光っていた。疲労困憊のライダーを気遣った無駄のないコンパクトなキレのいいレポート、専門用語の選び方も含めてかなり勉強していると思われてすごく好感を持てた。


さて、今年の8耐の見どころは何といってもチームカガヤマのワークスドカだろう。WSBでも無双しているマシンを8耐に持ち込んだらどうなるか。今までもドカティが持ち込まれたことはあったけれど、何と言ってもワークスマシンである。こういうロマンは大好物。


なので最初の1時間はBMWのホールショットも含めとても見応えがあり、スタートで出遅れたゼッケン2がトップに立った時は本当に鳥肌が立った。このままゼッケン2が引き離すかと思いきや喰らいつくYERTヤマハ。チームとしては一番バランス取れていたし、多分ヤマハ本社からも色々支援があったのだろう。一番強さ速さを感じたのはこのチームだった。


そして鉄壁のHRC。最初の1時間は様子を伺い、その後は淡々とラップを刻んでいく。エース高橋の作るリードをザルコと名越がしっかりキープというお手本のような勝ち方だった。最後にアクシデントがあったもののそれ込みで勝ってしまうのはさすがだった。


ヨシムラも最後のスティントでエース渥美が3位を奪取。チームカガヤマも最後は4位となったけれどどちらも素晴らしかった。ドカティは安全マージンを多く取ったのかなという気もしたけれど、来年はワークスチームが参加するかもという話もあって来年へのいいデータ取りになったのではないかなと思った。ワークスドカとサテライトドカの2チームってのは是非見てみたい。


スズキもあの手この手で参加できたのも良かった。SDGSなんて嘘っぱちだと思っているけれど、そういうタテマエを逆手に取って堂々出場してきたのは社内の切れ者が悪知恵働かして出てきたのかなって思うとこれからのスズキも少しは大丈夫かなって思えた。あとは新型GSXーRだけ何とかしてくれれば。ヨシムラのこの先も気になるんで是非よろしく。


気になったのはダンロップ勢に転倒が目立ったことで、転倒シーンといえばダンロップだった気がする。あれだけ温度が上がるとちょっとダメなヤツだったのかもしれないけれど、来年はきっと改良されるはずだろう。BMWも上位入賞していたのでそのフィードバックがされればと思う。


上位陣に波乱が無かった分、中位勢にはノーチャンスだった感じだったけれど、トラブルが無いに越した事はないし、全力出し切っての順位ならそれはもう御の字で良いと思う。TOHOも宇部もまた来年見たいんですよ私は。


何でも今年の観客数は昨年より大幅増だそうで、それも含めて良い8耐だったと思う。こうして見ると8耐ってフェスだよなって思う。参加した方が絶対に深い。


だもんで来年は予選だけでも行くかなと思った次第。