ボクのヒーローアカデミアは、一億部を突破し、それに見合うだけのちゃんとしたラストまで描いた希有な作品だ。
ラスボスの倒し方が、死んだ人間達の精神、幽霊、執念という点で呪術廻戦、鬼滅の刃と類似点がある。だが、やはり、この死者の執念でラスボスと倒すというのは、読者に刺さる。
1,ラスボスの軍団を各個撃破し、予想外の場所に主人デクがワープする。
2,爆轟が、一旦死亡して蘇生する。そして、主人公デクと共闘してラスボスに立ち向かう。
3,トガヒミコの死と彼女の心を救った麗日お茶子、
4,エンデヴァーの息子と父親との確執を家族の絆の再生。
5,ジェントルマンという犯罪者が恋人のラブラバと純愛の末に、敵だったけど味方になるという展開。
どれも、とても良い。
個々のキャラクターの伏線、心理戦、行動線が全て回収されたラストだった。
意外にこれが出来る作品は少なく、ボクのヒーローアカデミアは読む価値のある名作となり得た。
特にトガヒミコの自らの異能、社会からの差異と差別、他者への愛ある行為による死は、非常に美しく、素晴らしい。
余談になるが、果たしてHUNTER×HUNTERは、このようなラストを暗黒大陸編で迎えられるだろうか?
登場人物が多すぎるので至難の業になるだろう。