「日本の夜間・休日の救急当直は初期研修医で成り立っている。」
確かにそう思います。
20年前、私が医者になりたて(初期研修医)の時の話です。
当時、救急車がたくさんくることで有名だった病院で初期研修を受けていました。
日中の仕事をふつうにこなして、夜間・休日に日当直をする。
その回数は月に10回です。忙しくて眠れない当直です。
昨日当直明けで、明日当直というような状態でした。
それで当直代は1回5000円です。(夜当直は14時間拘束です)
当時は「マク〇ナルドのアルバイトより安い」と皆でぼやいていました。
家に帰れない日々もあったため同期のうら若き乙女・女医さんが、
自分の靴下をクンクン嗅ぎながら「まだ、大丈夫!」と言っていたのは衝撃でした。
今なら労働基準監督署からの指導が入りそうです。
さすがに現在では改善されていると思います。
あまりに忙しすぎて、人間的に穏やかで有名だった同期の医者の目つきや
言動が厳しくなっていくのがわかります。
当時の教訓は、「医者は忙しすぎると患者や周りの人たちに優しくなれない」ということです。