トイザラスの新サービス
大型チェーンストアは、効率経営が必須条件です。
ですから、大きなフロアには販売員の姿が見えません。
セルフ販売が基本だからです。
ところが、トイザラスは、そんな常識に反して接客販売を
取り入れました。
最近、余り業績が芳しくないことへの危機感の表われかも
知れません。
「コールボタン」を売場に設置したのです。
顧客が販売員を呼び出すための押しボタンです。
居酒屋やファミレスなどのテーブルに置いてある仕掛けと
同じですね。
そのコールボタンを押すと、店長と売場責任者の携帯端末に
連絡が入ります。
すると、店長らは近くの販売員に連絡を入れ、顧客のところへ
向かわせます。
この仕組は、商品説明が求められる自転車売場など、1店に
4つ設置されました。
4月に試験的に導入したところ、売上が大幅に増加したそうです。
それまで、大きな機会損失をしていたことになります。
その結果、186の全店に導入されました。
この事実は、とても興味のあることです。
効率を追うのも良いですが、やはり小売店は接客してこそ
価値があるのではないでしょうか。
アメリカのシステムを真似している大型専門店チェーンが、
セルフ方式から接客販売方式に切り替えたとき、
小さな専門店には、ちょっとした脅威になります。
接客販売をするには、販売員の教育も必要となりますが、大手の
彼らには、さほど大きな障害にはならないでしょう。
情報源:日経MJ(08.9.15)