暇にあかせて消化編再開。

まずは近場、出羽三山編。
湯殿山で放置してましたからね。
続きは旅の一番の目的、注連寺から。
だって、ここは即身仏のあるお寺。
 

 
湯殿山を出た後、バスで注連寺へ。
途中、真如上人の即身仏のある大日坊を通り過ぎました。
こんな近くなら、両方ツアーに組み込んでくれても良いのに…っ!!!

注連寺ではご住職の講話を拝聴。
とても興味深いお話ではありましたが。
基本、説法系はちょっと苦手で…。
自分のことは、自分の意見で決めたいの。

この注連寺は、御近所の大日坊と同じく。
女人禁制だった出羽三山の代わりの参拝所だったそうです。
桜の根元に、空海だったかな。
錫杖を持ったお坊さんが浮き出たとか。
見る位置によって色が変わる天井画とか。
見る位置によって見えるものが変わる天井画とか。

…うん。

神社仏閣巡る割には、信仰心ってのがほとんどなく。
歴史的な背景には敬意を示すけど。
私が一番神社仏閣行っちゃいけない人間なんだと思う時があります。
皆が見える見えると言った桜の根元。
一切見えなかった、すみません。
天井画に関しては、視覚上の問題ですから。
トリックアートに近いよね、って言ったら怒られますか。

しかししかし、お目当ては鉄門上人。
こちらの方も保存の必要性からか。
ニカワでしょうか、だいぶ手が加えられている感じがしました。
生で見る即身仏というのは、こういう感じなんでしょうか。
調査報告書とかの方が、もっと生々しいよなぁ。

鉄門上人は、12年に1回。
丑だったか、御縁年の年に。
その衣を着替えさせるようで。
注連寺では、その着替えた衣装を切り取ったものを入れたお守りを授与していただけました。
駄目、よなるで。
物凄く物凄く中身が気になるけど、それは開けちゃ駄目よなるで。

嬉しいのは注連寺で作成している、『鉄門上人伝』を買えたこと。
だったんですが。
偉人伝のような、信仰心に満ちた内容で。
そうか、ある意味史実とは一番遠いところで作成しなきゃいけないもんなお寺では。

個人的には、詳細な伝記が読みたかったんですけどねー・・・。
即身仏の特徴として、出家前に罪を犯した人が多いって点がありまして。
卒論でやるなら、この辺の出自の関係と。
階級的な頭打ち感から導き出される、即身仏という結果に至るまでを調べてみたかったんですが。
鉄門上人も、出家前に人を殺めています。
その後悔から出家、というよりも。
犯した罪の罰から逃れる為の、唯一の手段だったんでしょうな。
そこから、己の身を捨てるまでの信仰心を身につけるのが凄いところですが。
注連寺の本には、人を殺めたことなんて書いてなかったので。
期待する部分とは、だいぶ違ったかな。

でもでも、そういう信仰としての立ち位置とか。
現場に行かないとわからない部分だったから。
行けてとても良かったです。
いつか現存する即身仏、全てにお会いできたら良いな。

そして注連寺自体が、エラく好みの見た目をしておりました。
来てすぐ土砂降りになったんだけど。
お堂を出る頃には止んでいました。
写真撮れて良かった。
 

 
ほら、彫刻がとても見事でしょ。
柱までびっちり彫られてるのは珍しいかも。
 

 
獅子さんもとても良い味出してますよ。
お顔が秀逸。

初日は注連寺で終了。
一路仙台のホテルに向かいました。