江戸しぐさ ♪ 肩引き ♪ | 風呂敷研究家 つつみ純子の和文化研究所 

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風呂敷文化研究家・和文化コンシェルジュのつつみ純子です。風呂敷を通して、日本文化と日本人の知恵をお伝えします。風呂敷講座の他、日本文化や和にまつわるセミナーも開催しております。

傘かしげ同様、江戸しぐさの中でも有名な

往来しぐさのひとつが、「肩引き

読んで字の如く、肩を引くこと。

狭い道や混みあった場所ですれ違う時、

肩を引いて体を斜めにして進むと

ぶつかることなくすれ違うことが出来る。

ところで肩引きには向きがある。

江戸は左側通行なので、お互いすれ違う時、

右肩が触れ合うので、右肩を後ろに引いて、

顔と胸が向き合う形ですれ違うことになる。

実は、これは用心しぐさでもあった。

江戸は日本中から人が集まる大都市だから、

無防備に背中を見せるのは危ないから、

顔と顔が向き合う方ですれ違うわけだ。

すれ違う際には、会釈のまなざしで微笑み、

敵意がないことを自然に知らせた。

実に江戸の人々の知恵は凄い。

己を守りながら、いかに他人とうまく付き合うか。

今よりずっと生きるということが大変だったはず

だからこそ、知恵を絞って生き抜いたのだ。

今はもう肩引きする人は本当に少なくて、 

こっちが引いてもよくぶつかるし、

ごめんもなければ、にらみかえされることまで。

もったいないなあ~残念 

肩引きすれば、スイスイ進めて気分がいいし、

嫌な気持ちにならなくてもすむのになあ~残念

でもあきらめてはいけません。

気持ちよいことはみんなきっと好き。

知らないだけのことが多いので、

気がついた人からまずはやってみる。

隗より始めよ 皆さん今日から肩引きどうぞこちら


江戸しぐさ 肩引きのワークショップ
ふろしき道 ♪風呂敷&和文化コンシェルジュの日本文化再発見ブログ-2011.5月島江戸しぐさ4
ふろしき&和文化コンシェルジュ つつみ純子