風呂敷の色 ♪ 萌葱色 ♪ | 風呂敷研究家 つつみ純子の和文化研究所 

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風呂敷文化研究家・和文化コンシェルジュのつつみ純子です。風呂敷を通して、日本文化と日本人の知恵をお伝えします。風呂敷講座の他、日本文化や和にまつわるセミナーも開催しております。

梅雨時、うっとおしい気もしますが、

実に木々の緑は一年中で

一番美しく光り輝く時期夏の木


和色の緑も沢山の種類がありますが、

草木に縁があり、若々しい色として、

若草色 若草色 若葉色 萌葱色

苗色 若苗色 等々それぞれ

名前の由来の草木の名がついています。


萌葱色は鮮やかで、その名前の響きが

冴え冴えとして大好きな色緑


萌葱とは、葱の萌え出る色のことで、

平安時代から使われているそう。

苗木、萌黄とも表記していたようです。

「柳の、織物の細長、萌葱にやあらむ、

小袿きて、うすものの裳のはかなげなる、

ひきかけて、ことさら卑下したけれど、

けはひ、思ひなしも、心にくく、

あなづらはしからず」と源氏物語にも

萌葱という色は使われています。


萌え出ずる生命力と明るさは、

瑞々しい若さの象徴として、

当時から若者の衣類とされていたよう。


平敦盛は笛の名手で、一の谷の合戦で

熊谷直実に討たれた悲劇の若武者胴レア4

平家物語の中には、この敦盛の

いでたちに萌葱という色が使われています。

「萌葱匂いの鎧着て、

鍬形打つたる甲の緒をしめ、

黄金作りの太刀をはき」

萌葱匂い」とは、鎧の縅糸を萌葱色にし、

その萌葱色を上段から下段へと、

濃い色から薄い色にして、

グラデーションにした色使いのこと。


使うだけで若々しさと瑞々しさが

使うものに伝わってくるような萌葱色

今日も使っておりますのエコハート


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