パンツの中まで確認しようとするのは、小児の内分泌の専門なのだろうとは思っていた。普通の小児科医ではそこまでしようと思わないからだ。これは専門的知識があるがゆえだろう。専門知識がなにもないような医師が、単純にパンツの中をみたことをネット上で批判するのは、逆にその人たちはどれだけバカなんだよと思ってしまう。
たしかに、大山氏は2011年まで山梨大学大学院医学工学総合研究部の教授として小児内分泌学を専攻していた、その道のエキスパートである。
とはいえ、児童を泣かすほどの診察は本当に必要だったのか。さる小児科医に見解を求めると、
「小学校の検診でパンツの中を診るなんて聞いたことがない。思春期早発症の発見が大切なのは理解できますが、児童全員の下着の中をチェックする必要はありません。身長や骨格、女子だったら胸の膨らみなど他の項目でも判別が可能だからです」
そこまでする必要があるかと言われれば、やりすぎだったと言わざるをえない。本人もそこは反省しているようである。
しかし、下記意見をみて、またバカな医師が余計なコメントを書いているなと思ってしまいます。児童全員をみたわけではなく、疑わしと思った子供をみたのでしょうから。また、パンツの中で大騒ぎするケースに、胸のふくらみなど見ることはもっと不可能です。
僕から言わせれば、「小児科医」というだけで、そのコメントが正しいと思って記事を書くのをやめてほしい。小児ホルモンに詳しい医師だからやったんだろうなぐらいのことは想像してほしい。
この大山医師は、日本を代表する小児内分泌の専門家である。78歳という年齢から、とっくに定年退官した人なのだろう。年を取ってからバイトの感覚で、学校検診を受けたのだろう。田舎のほうになると、校医のなり手がいないので、このような高齢の医師に頼まざるを得ないのかもしれない。有名な医師なんだから、もっとまともなバイトをすればと思ってしまう。
すぐれた研究者が、すぐれた臨床家ではない。学校検診は、開業医などの臨床家にまかせたほうがいい。これは地元の教育委員会の問題である。
ちなみに、この医師が、パンツの中を見たことを謝罪すると、今後日本全国の小児科医が、そのような診察ができなくなり、診断の遅延につながりかねない。そこまで考えて、見たことについての謝罪はしないと言っているのだろう。