聴覚情報処理障害(APD)は何歳から問題になるのか | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

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以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。


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多くのAPD患者は、生まれつきのものだと思う。APDというのは、病名ではなく、ひとつの症状名である。もともとあったとしても、聞えないということに問題がなければ、それでいいのだ。

 

当院を受診してくるAPD患者を診ていても、小さいころから聞こえなかったというひとは今まで一人もいなかった。社会で働き始めてから気づきましたと言う人が多く、それまでの成長過程ではなにも問題が起こっていない。このような人は病気ともいいがたい。早い人でも聞えないことに気づき始めたのは、中学生ころからだ。それ以前から聞こえが悪いと言っていた人はひとりもみていない。もっとも生まれつきのものであるから、赤ちゃんのころよりAPDはあるのであろう。しかし、赤ちゃんのときに、言葉が聞き取りづらいとは言わないだろう。そのときに何も支障がないのであれば、子どものときにAPDの診断をすること自体があまり意味がないと思う。

 

APDの診断にはさまざまな聴覚検査などを行う。年齢が小さければ小さいほど、その精度には問題がある。さらに聴力が正常であることを見抜くには、ABRなどの脳波検査も必須になる。ABR検査一つにしても、小児に行うのはそう簡単でもない。

 

子どものころに、APDを確定する必要性はあまりないと思っている。大きくなれば、特別な検査などしなくても、十分判断ができるからだ。

 

当院では、子どものAPDの検査もできないし、診断もできない。小学生以下(小学生含む)でAPDの診断など希望する場合は、他の病院を探してほしい。ちなみに、難しい判断になるので、国際医療福祉大学クリニックの言語聴覚センター(栃木県大田原市)への受診をお勧めする。

 

 

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