令和5年2月19日(日)

 

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 きょう2月19日二十四節気の「雨水」、「立春」から数えて15日目です。

空から降るものが雪から雨に変わり、氷が溶けて水になる頃で、本格的な雪解けの 季節となり、ようやく春の足音が聞こえ始めます。

とはいっても、本格的な春の訪れにはまだ遠く、「春一番」が吹くのもこの頃ですが、気候が不安定なので突然大雪が降ることもあります。 

寒い日があったり急に暖かくなったりを繰り返しながら、春に向かっていきます。

 

             

 

 この時期から春にかけて降る雨は「養花雨」とか「催花雨」と呼ばれています。

そして、梅や桜など春の花の開花をうながすと言われています。

3月5日頃からは、二十四節気は「啓蟄」へと変わり、冬ごもりしていた生き物たち が姿を現し始めます。春はすぐそこまで来ているのですね?

 

 「雨水」は2月19日から3月5日までで、二十四節気の第2番目にあたります。

「雨水」の2月24日から2月28日頃の時季は、七十二候の第5番目にあたります。

「霞始靆[かすみはじめてたなびく」です。「たなびく」とは、「霞」や雲などが 横に薄く長く引くような形で空に漂うことです。

つまり、この頃は、遠くに見える山や景色がぼんやりとかすんで見え始める頃にな ります。   

 季節は初春、「霞」はときに幻想的な光景をつくりあげますが、春の気配を感じ 始める季節です。視界が悪くなることもあるので注意が必要です。

 

 「霞」は、気象学的には明確な定義がありませんが、文学的な表現として古くか ら使われています。「霞」は情景を細やかに伝える言葉の一つとも言えます。

その意味は、霧や靄などにより、ぼんやりと見える様を表しています。

 

 

 

 「春霞」は春になると、植物の蒸散が活発になるなど大気中の水蒸気の量が増え 微細な水滴が空気中に漂い、気温差の大きい、風の弱い日に遠くの景色ががかすん で見えます。 このような状態を「春霞」と呼んでいます。

また、初春の頃は低気圧が発達しながら本州付近を通過するため、それに伴って大 陸から黄砂が飛来し、「霞」となる場合もあります。

 また、面白いことに「霞」は昼の呼び名で、夜になるとまた名前が変わります。

夜は「朧(おぼろ)」といいます。「朧月夜」の「朧」ですね。

「おぼろ月」はこの時期の月の見え方を表した言葉です。

 

 一方、「霧」や「靄(もや)」は気象用語で、ともに大気中の小さな水滴や微粒 子により視界が悪くなる現象ですが、水平方向に見える範囲が1キロ未満の状態を「霧」、それ以上に見える状態を「靄」といいます。

「霧」は「靄」よりも濃く、山や海沿いで発生することが多いとされています。

ちなみに、世界的に見るとイギリスのロンドンは「霧」の都として有名です。

 「靄」は「雨靄」「朝靄」「夕靄」など熟語として使われています。

中でも寒い冬の朝、川の上に湯気のように漂う「朝靄」は有名で、とても美しいです。

 

 「霞」「霧」「靄」「朧」、ふりがながないと本当に頭が混乱してきそうですが、どれも綺麗で、どこか幻想的な言葉です。

このような美しい日本語たち、できるだけきちんと知っておきたいなと思います。

 

           

 

 「雨水」の時季には暖かい陽気になって雪や氷が解け、草木が芽吹くころです。

田畑は潤い、春の訪れを感じられます。梅の花が見頃を迎える時期で、全国各地の 梅の名所では「梅まつり」が開催されます。

 「雨水」は草木が芽吹く時期で、さまざまな花が咲きます。 春を告げる花として 知られる「福寿草」や春の七草でも知られる「なずな」をはじめ、椿、サザンカ、 ヒヤシンスなどの花が開花します。

椿とサザンカはどちらも赤く華やかでよく似た花ですが、サザンカの葉はツバキよ りも小ぶりです。ヒヤシンスは香りの良い豪華な花を咲かせます。

そのなかで「雨水」の時期に咲く花として代表的なのが「梅」と「沈丁花」です。

 

 「梅」はバラ科の植物で、白・紅を基調にさまざまな色の花を咲かせます。品種 が非常に豊富です。

 「沈丁花」は、香り高い花を咲かせる樹木です。雨水の時期になると、小さな花 が塊になって枝先に咲きます。

「沈丁花」という名前の由来は、花の香りが「沈香」という高木に似ていることと、十字型の花が「丁子」に似ていることに由来しています。

原産地は中国中部からヒマラヤ地域で、室町時代にはすでに日本で栽培されていた そうです。

 わが家にも「沈丁花」の鉢があります。花芽をいっぱいつけていて、もう直ぐ見 ごろを迎えます。

 

 

 

 「雨水」は、旬の食べ物が豊富です。代表的な旬の食べ物をみてみましょう。

①春キャベツ:

 普通のキャベツよりも丸みがあり、巻きが緩やかで葉が柔らかいのが特徴。緑が 濃く甘みがあります。

②さやえんどう:

 鮮やかな緑色とシャキシャキとした歯ごたえが特徴。雛祭りなど春のお祝いに作 られるちらし寿司の飾りにも欠かせない食材です。

③タラの芽:

 春を代表する山菜で、山に自生するたらの木の若芽を摘み取ったもの。

④わらび:

 万葉集にも登場する山菜で、身近な山や日当たりのよい場所でも収穫できます。

⑤はまぐり:

 縁起物の食材として雛祭りやお祝い事に欠かせない食材。蛤の2枚の貝殻は対のも の以外とは合わず、夫婦円満の象徴とされています。

 

 

 2023年の雨水」は、2月19日の日曜日からです。 春の暖かさで雪解けが始まる 時期で、雛人形を飾り始めるのに良い時期ともされています。

 さまざまな草木が芽を吹き、香りが良く目にも鮮やかな花が咲き始めます。

 

山菜など旬の食べ物も多く、それらを通して

        春の訪れを感じてみては如何でしょうか?

 

それではまた!

自称 アルピニスト より