ルナールの申し子【勝手にコーデブログエピソード11】 | FOX〜new world〜

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セレクトショップFOX店長の小林雅章[マサフミ]です。
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「この子はこちらのお店に救われました。」



彼女のお母さんはそう言った。



晴れ着姿の彼女と彼女のお母さんは並んで立っていた。




もう9年前になるのだろうか。


僕は青葉町の店にいて、夕方、珍しい時間に彼女たちがやってきた。


それもそのはず、その日は成人式だった。


彼女は成人式が終わって、お母さんと一緒にその晴れ姿をわざわざ僕に見せに来てくれていた。



そんな大袈裟な。と、「いえいえ、そんな、何もしてないです!」と、あまりに唐突に救われたと言われて、僕は謙遜というよりも否定に近い口調で手を横に振った。


それでも、お母さんは、本当にそうなんです。といつもの優しい笑顔で僕を諭し、彼女は穏やかにうつむいて何も言わなかった。


とにかく、娘がお世話になったので、このお店のおかげで晴れて成人式を迎えることが出来たので、お礼を伝えにやって来たというのだ。




その真相を知るのは、しばらく後になってからだった。



彼女が1人でお店に来た時、初めて告白してくれた。



彼女の出会いは13〜14年前になる。


当時、高校生だった。


パピーの1階だった。


お母さんと一緒に来ていた。妹さんも一緒だったかもしれない。


それから定期的に来てくれるようになった。


いつも欲しいものがいっぱいになっては、お母さんと相談して、結局全部買っていってくれた。


高校生の彼女はシャイで、僕とのやり取りを、優しい笑顔のお母さんはいつも見てくれていた。



その光景に何の疑問も持たなかった。いい親子。優しい親子。微笑ましい親子。大切なお客さん。ただそれだけの感想しかなかったかもしれない。





僕が初めて勝手にコーディネートというものをやったのは彼女だったんです。まさに青葉町時代。彼女のほかに数名のよくしてくれてるお客さんをブログで勝手にコーデしました。それはなんの予告もなく、こういうお客さんにこんな感じでコーディネートさせてもらいました。というブログでした。それを見た彼女はとっても喜んでくれて、全身コーデで買ってくれました。その後、たまたま道で彼女を見かけた時、そのコーデを着ていてくれました。とても可愛いかった。その話しをしたら、彼女は勝手にコーデが今までやってきた企画の中で一 1番嬉しかったと答えてくれました。そういうこともあって、今でもこうして勝手にコーデを続けています。





彼女は言った。




「病気で学校やめちゃったんです。」




言葉を失った。


知らなかった。気づかなかった。悔しかった。


そして、つじつまが合った。



『このお店に救われました………!』



あぁぁーーー!!と心の中で悲鳴をあげた。



こんなに健気な子に試練を与えるなんて神様は酷いと思う。

どれだけ楽しみにうちに買い物に来ていてくれていたのか。

どれだけ僕はそれに答えていたのか。

あれだけ目を輝かせて服を見ていたのは、ただ服が好きだったからではない。

彼女の心を満たすのは、濁りを消し去るのは、お店に来ることだったのかもしれない。

うちの服を着て、重苦しい日々を少しでも紛らわそうといてくれていたのかもしれない…




成人式の日、お母さんが全部を言わなかったのは、彼女自身から伝えたかったから。


隠していたわけではないが、学校に行っていないことを黙っていた罪悪感は、その小さな体にはさぞ重かっただろう。



だけど、勇気を出して告白してくた彼女は、大事なミッションを成し遂げた達成感と安心感の入り混ざった表情で、はにかんでくれた。



なんだか、結局、僕が救われてしまった。



病気に気づかなかった愚かさを悔いてた自分であるが、彼女の笑顔に敵わなかった。



店をやっていて、お客さんのほうから「救われた」などとそんな勿体ない言葉を頂けるだなんて思ってもいなかった。それがどういう意味だったのかもわかった。


自分のやっていることが、「誰かのためになっている。」と気づかせてくれた。


もちろん服を売って、喜んでもらったり、着ていて褒められたりと、そういう意味では、少しは役に立っていると実感はしていた。


だが、こうして、もっと大きな意義をもっていることに初めて気づいた。がむしゃらにやってきた中で、そういう光を見ることは無かった。


自分がしてきたことに、彼女が光をさしてくれたのだ。救われたのは僕のほうだ。と思った…





そろそろコーディネートをしたいと思います。



いろいろやってみたんですけど、どれもしっくりこなくて結構悩んじゃいました(笑)

といっても可愛く出来たと思います。いきなりですけど、見てもらいますね!


こちらです!





最初からシンプルにしようと思ってました。デニムにニットかシャツっていうのを軸に考えていたんですけど、サイズ感とか、タイミングとか、なかなかうまくいかなくて(笑) 時間がかかってしまいましたが、いかがでしょうか?(実際パンツのポッケに両手を突っ込んでいるところなど見たことはありませんが、ちょっと見栄えを考えてこんなポーズです)


結局ニットを選びました。ニット好きなルナールの申し子さんは、これからの季節きっとニットが気になりますよね?なので、このシンプルなVネックをオススメします。

(実際はもっと色が濃いです)

こういうタイプは持っていると思いますが、黄色はいかがですか?黄色というかマスタードですね。記憶ではマスタードのニットは持ってなかったように思います。


とにかく、デニムでシンプルに合わせようと思ってたので、色が映えるようにしました。


なので、デニムもワンウォッシュ(色のおとしのない)のデニム、濃い色のデニムを選びました。


デーパードデニムです。少しゆるく裾に向かって細くなっている形です。


あえてです。デザインとか重ね着とかシンプルにしたかったんです。というのは、大人なオシャレって考えた時、あんまりごちゃごちゃしてないですよね。キレイめを可愛く着る感じじゃないですか?

だったら思いっきりシンプルでもいいなって思って考えてたんです。だけど、色は遊びたいなって思ってニットとデニムはこんな感じになりました。
 

で、ここからです。ホントはアウターを着せたかったんです。でも、なくて(笑) 

いいのがなくて考えたのがこちらの4wayストールでした。


普通のストールだと思いました?実はジレなんです。袖を出す穴があってベストみたいにも着れるタイプなんです。かなり大判なので、実際着たら大きくなっちゃうかもしれませんがこちらをチョイスしてみました。赤チェックとマスタードが可愛いくて、好きな色合わせじゃないかなぁ〜って思います。

昔はね。黄色のトップスにヒッコリーのショートパンツだったけど、少し大人なイメージになればなって思います。お互い歳を取りましたよね(笑)





僕はお店を通じて、その人の人生でどのようにどこまでかかわっていけるのか?



彼女の人生の半分ぐらいをともに過ごしてきた。


今では、もちろん元気になって社会人として頑張っている。


そこまで辿くまでに、様々な努力や挫折もあった。



アメブロより前にブログをスタートした時から読んでくれている彼女に3000回目のブログをプレゼントしようと決めていた。


僕が記してきた道を、ずっと辿って来てくれた彼女で3000回目を飾りたかった。



そして、これからも寄り添って歩いて行けたらと願う。




今でも思う。



あの日、成人式のお母さんの言葉。


娘を想う気持ちが溢れていた。


母としてつらい時期もあったと容易に想像出来る。


あれほど愛情に満ち溢れていた言葉は、僕は知らない。



素敵な親子と出会えたことを、神様に感謝します。


ありがとう。

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