センバツ開幕
低反発金属バット元年、春の開幕初日だけで判断するのは早いですが、大方の想像通りだったのではないか、この先夏の選手権も含め、一年間結果を注視してみたい
八戸学院光星 5-3 関東第一
前評判は投の光星、打の関一
ただ、関東一高の畠中君の好投で締まった投手戦となりました。
光星の洗平君も関一の飛田君越後君も評判通りの実力を示し、緊迫した試合となりました。最後勝敗を分けたのは、昨夏も甲子園を経験している光星の主力選手たちの経験値が優ったような気がします、終盤守備に乱れがあった関一と堅実な守備をした光星の差もありました
春先のまだ試合慣れしていない中での緊迫した試合、守備力が試合結果に大きく影響しました。
驚いたのは光星の二番手で登板した岡本琉奨投手、昨夏に見たときよりも明らかにパワーアップし球速も伸びていた、今後も楽しみな本格派サウスポーです
星稜 4-2 田辺
熊本国府 2-1 近江
この日の三試合を見て目立ったのが、外野手の守備位置の浅さ
おそらくまだ試し試しの段階なんでしょうが、それ程どのチームも今回使用している新規格のバットがいかに飛ばないか実感している、そう感じました
又、この試合も、投手力と守備力が試合結果に大きな影響を及ぼしました
近江の西山君は評判通りの好投手、あの切れ味鋭いスライダーはなかなか打てません。後半、握力が落ちてから定まらなくなってきた配球を今度は力のあるストレートで打ち取る。奪三振14、体力、精神力、頭脳が抜けた素晴らしい好投手でした。
勝ち負けに拘るなら、西山君一人に170球も投げさせた多賀監督の采配は少し疑問ですが、夏に向け、先輩山田陽翔君のような大エースに成長してほしいと願う監督の親心だったのかもしれません
学校の歴史に刻む勝利をもぎ取った熊本国府
エースの坂井君は、ドジャーズ山本由伸投手ばりのスライドステップからテンポよく投げ込む力強いストレートと多彩な変化球。
クローザーの植田君は、ジャイアンツ吉村優聖歩ばりのサウスポーの横手トルネード
個性的な二人の中心ピッチャーと堅い守備で最後まで崩れなかった。
飛ばないバットの試合で勝利するにはこういう戦い方なんだと、見本を示すような好
チームでした。
近畿の実力チームに耐えて粘って守り勝った、甲子園デビューのチームですが秋の九州のチャンピオン、やっぱり底力があるチームです
外野の極端な前進守備、これがスタンダードになるようなら、もう二塁ランナーが単打で生還するのは難しく、なかなか点の入り辛いサッカーのスコアのような試合が増えるかもしれません
元々春先の試合は投手力が上位で、夏のような打撃戦になることは稀
今後は以前の高校野球のようなスモールベースボールに特化するようなチームが増えそうです
でも体格が格段に立派になった21世紀の少年たちには、俊足、強肩、強打も追求して、アメリカや中米の選手達に負けないパワーも同時に磨いていってほしいと思う