日本代表23名、予備登録選手7名とトレーニングパートナー2名のリストです。
GK 川島 永嗣 ( 54試合 53失点・スタンダール )
GK 西川 周作 ( 12試合 9失点・浦和レッズ )
GK 権田 修一 ( 2試合 4失点・FC東京 )
DF 今野 泰幸 ( 78試合 1得点・ガンバ大阪 )
DF 伊野波雅彦 ( 20試合 1得点・ジュビロ磐田 )
DF 長友 佑都 ( 67試合 3得点・インテル・ミラノ )
DF 森重 真人 ( 7試合 1得点・FC東京 )
DF 内田 篤人 ( 65試合 1得点・シャルケ )
DF 吉田 麻也 ( 38試合 2得点・サウサンプトン )
DF 酒井 宏樹 ( 15試合 0得点・ハノーバー )
DF 酒井 高徳 ( 12試合 0得点・シュツットガルト )
MF 遠藤 保仁 ( 141試合 12得点・ガンバ大阪 )
MF 長谷部 誠 ( 77試合 2得点・ニュルンベルク )
MF 青山 敏弘 ( 4試合 0得点・サンフレッチェ広島 )
MF 山口 蛍 ( 9試合 0得点・セレッソ大阪 )
FW 大久保嘉人 ( 54試合 5得点・川崎フロンターレ )
FW 岡崎 慎司 ( 73試合 38得点・マインツ )
FW 本田 圭佑 ( 53試合 20得点・ACミラン )
FW 香川 真司 ( 54試合 17得点・マンチェスターU )
FW 清武 弘嗣 ( 24試合 1得点・ニュルンベルク )
FW 柿谷曜一朗 ( 9試合 4得点・セレッソ大阪 )
FW 斎藤 学 ( 4試合 1得点・横浜F・マリノス )
FW 大迫 勇也 ( *7試合 3得点・1860ミュンヘン )
予備登録選手
GK 林 卓人 (サンフレッチェ広島 )
DF 駒野 友一 (ジュビロ磐田 )
DF 水本 裕貴 (サンフレッチェ広島 )
MF 中村 憲剛 (川崎フロンターレ )
MF 細貝 萌 (ヘルタ・ベルリン )
FW 豊田 陽平 (サガン鳥栖 )
FW 南野 拓実 (セレッソ大阪 )
トレーニングパートナー
坂井 大将 (大分トリニータU-18 )
杉森 考起 (名古屋グランパスU-18 )
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ザッケローニ監督の記者会見での一問一答
☆選んだ基準は?
「まずはクオリティー。その次にチームの和、グループ力を大切にした。戦術理解度の高さ、ユーティリティープレーヤー(複数ポジションをこなせる選手)ということも。できるだけ多くの選手が二つ以上のポジションをこなせるかも基準にした。インテンシティー(球際の強さや集中力)を出せる選手も選択肢に入れた。リアクションサッカーではなく、自分たちのやりたいことを出せるかどうかも選考基準。同じ実力の選手が2人いた場合は、若い選手を選択した。タフな移動スケジュールや、高温多湿な環境があるので、フレッシュな選手を選びたかった。準備期間も限られているので、これまで一緒に積み上げてきた選手ということも大切にした」
☆最も悩んだ点は?
「23人しか呼べないため、この4年間で代表に貢献してくれた選手を入れられず苦しかった。若い選手を入れられないかも悩んだ。(国際サッカー連盟の)ブラッター会長に電話をして、23人以上呼べないか、というお願いをした」
☆いつ、どのような状況で決断したのか。
「かなり前の段階で23人は固まっていたが、最後の最後まで考えたいということで、土曜日も広島に行き、さらにテレビを通じて選手をチェックした。悩みどころはボランチだった。もう1人多くすることも頭の中にあったが、そうするとFWかDFを1人削ることになる。最終的には攻撃的選手を多く選んだ。日本が主導権を握るにはこのメンバーが正しいと思った」
☆ボランチで悩んだということだったが、細貝を外して青山を入れた理由は?
「決断は難しかった。ボランチを4人にするか5人にするかで悩んだが、青山が入ったから細貝が外れたというわけではない。決断に至った理由は、どこまでユーティリティーに使えるかを考え、色んなことを判断して、最終的にこのメンバーにした」
☆このメンバーでどんな戦いをしたいのか。
「相手に合わせず、自分たちのやりたいことを出したいというコンセプトがある。これまでの4年間でプレーの精度は高まった。本大会でも日本のサッカーが成長しているという証しを残したい。いいパフォーマンスをするだけでなく、結果が求められることはよくわかっている」
☆けがをした長谷部や、内田、吉田が入っている。W杯までに100%に戻ると確信しているのか、それとも賭けなのか。
「初戦まで1カ月とちょっとある。メディカルスタッフと情報交換して選手の状況を把握し、これらの選手は代表に合流する時点で100の状態に戻せるという情報が届いている」
☆積み重ねを大切にしたと言ったが、長く代表を外れていた大久保を入れた理由は?
「なぜこれまで大久保を呼んでこなかったかを説明した方が早いかもしれない。大久保は経験があり臭覚があり、どこに行ったらチャンスがあるかをわかっている選手だが、それ以外の選手を成長させることも大切と考えていた」
☆大久保にはどのような役割をしてほしいのか。どのような起用を考えているのか。
「選手の持っている特徴を出してほしい。彼は経験があり、クオリティーがある。年齢は30を超えているが、フィジカルパフォーマンスは落ちていない。相手に読まれない動きを持っている。意外性を持っている。私が代表監督に就任した当初はけがに悩まされていたイメージがあるが、この1年半のパフォーマンスは非常に素晴らしい。彼の持っている能力を出して欲しい。それは経験、クオリティー、意外性だ」
☆どのようなW杯にしたいのか。監督の夢は?
「選手に具体的な目標を宣言するつもりはない。伝えたいのは、W杯の舞台で相手を気にせず自分たちのサッカーをしようということ。相手をリスペクト(尊敬)しないといけないが、おびえる必要ない。チーム全体が臆することなく戦うことが大切だ。チームの基本戦術は選手に浸透している。細心の注意を払いたいのは、最高のフィジカルコンディション(体調)でブラジルに入ること。これまでを振り返ると、いい戦いができなかったときはコンディションで問題を抱えていた」
☆本田への期待は?
「これまで通りやってほしい。ピッチ内では、パーソナリティー(個性)やパワーを発揮してほしい。彼に対する信頼はこれまで通り」
☆監督、協会が考える成功と失敗のラインはどこにあるのか。
「成功のイメージだけを持ってやっていきたい」
日本サッカー協会の原博実・専務理事 「日本サッカー界、日本選手の良さをまず出すこと。まずは予選リーグを突破すること。我々だけでなく、他のグループも突破するのは簡単ではない。W杯は短期決戦に近く1試合1試合の重みがある。まずは予選リーグ突破に全力を尽くす」
☆残された期間で上げたい部分は?
ザッケローニ監督 「ここ半年間、選手は3月にしか集まれていないので、まずは全員集まってこのチームのやり方をおさらいするところからやり直し、自分たちのやりたいこと、コンセプトを理解する。その上で相手がこうしてきたらこうするということをやっていきたい」
☆東日本大震災の被災者を含めた日本のサポーターにメッセージを。
「代表選手は3月11日のことを忘れず、常に気にかけている。私も3月11日に日本にいた。代表選手たちはそういったことを考えながらピッチに立ってくれる。熱いものを持ってピッチに立ってくれると確信している」
☆今季、香川にゴールがないことをどう思っているのか。主導権を握りたいと言っているが、この試合で結果がほしいという場合に、引いて守り慎重に戦う選択肢はあるのか。
「香川は昨季、いいパフォーマンスをした。今季は、よくあることだが、チームが想像通りにうまく作れなかった。その影響を受けて、香川も昨季と比べて結果が出なかった。チーム作りをする上で彼の特徴を引き出せるようサポートしていきたい。主導権を握った戦いをしたいのが前提だが、そういった状況に対応できるような準備もしたい」
☆アジア1という責任を感じているか。アジアの最高成績を超えることが視野に入っているか。
「そういう比較はしていない。チームのクオリティーを出すことだけを考えている。フィジカルコンディションが伴えば、いい戦いができる。どこまでできるかに関しては、相手もあることなので、ここでは決められない。グループをみても簡単ではないし、タフな戦いになる。自分たちの能力を最大限発揮したい」
☆23人にどのような気持ちで戦いに臨んでほしいか。選手は、W杯は夢だというが、監督にとってはどんな存在なのか。
「自分が夢を見るのは目をつぶったときだけ。目の前にあることをしっかりと把握し、やりきりたい。選手に持ってほしい気持ちは、常にポジティブ(前向き)な気持ちでいてほしい。これまで、コンフェデレーションズ杯以外は結果を残してきた。時には、いわゆる格上と呼ばれている相手ともいい戦いをした。これまで信じてやってきたサッカーの精度を高めていきたいし、そんなサッカーをしたから結果がついてきた。最高のチームだと思っているし、いいサッカーができると思っている。もし負けることがあった場合は、素直に対戦相手の下に行き、非常に素晴らしいプレーであったと、相手をたたえられるだろう。全ての対戦相手をリスペクトしないといけないが、おびえる必要はない」