この間、助産院で両親学級があり参加してきました。
事務的なこと、出産時のメカニズムに関することなどモロモロをレクチャーされ、
目からウロコ的なことはたくさんありましたが、
もっとも衝撃的だったのは、水中出産のビデオでございました。

事前レクチャーとして子供が産まれ出るまでの分娩シーン10分程度を撮影したものを見せてもらいました。

正直言うと、赤ん坊が出てくるシーンは僕の感覚ではオカルトです。叫び
ありえない・・・、怖っ・・・・、無理っ!
ビデオを見てるとそんな感情が湧いて来ましたさ。
生まれてくるというより、「ムニュムニュ」と出てくるわけですよお母さんの身体から。
概ね3kg前後の大きな物体が・・・・
赤ん坊の髪の毛が見えて、隠れてを繰り返していると、
あるとき顔が半分まで出て、また隠れて、また出て・・・
そしてある時、首から上が飛び出て肩が引掛ってとまって・・・・
この間にお母さんはイキんで苦痛の表情を見せたかと思うとその合間では普通に話している。
その普通に話している姿に異世界を感じました。

そうこうするうちに、なんと赤ん坊が自分で身体を捻って肩を出すんです!
うそ!マジ!
とてもそんな力がない、非力な存在と思った新生児が自分で身体を捻る・・・
奇跡ですよ、奇跡。
すごいなー人間って。
そうすると、肩が外に出て、その後するっと身体が出てくるわけです。

この身体がなんというか、両生類のように見えるんです。
ウーパールーパーのように皮膚に透明感があって、
なんというか映画に出てくる善玉宇宙人の感じです。
で、水中で目をパチパチさせて、手を動かして。
まるで地球に来たのを確認するかのように動いてる。
これを観ていると人間は本当に宇宙から来たのかもって思えます。

そして、最後は、お母さん自ら子供を引き出す。
わたくしめにはできませんな、こんなこと。
感覚的には折れた腕の骨を無理やり自分で直してるのと同じです。
へぇ~お母さん自ら出すんだ~
てな感じで少々、感情が切れて無感情気味になってます。
この辺では頭、真っ白な感じですわ。
あー生まれたーてな感じで。
呆然自失ですよ。
水中出産では病院での分娩と違って危険がない限り、
赤ん坊と母親のコラボレーションで事が進みます。
これが自然な分娩の姿に近いのでしょうね。

さて、ここからが水中出産では重要。
なんと子供は空気に肌の一部が触れた瞬間から呼吸を開始するとのこと。
なので、ここで感動のあまり子供を水中から引き出すとショックを与えることになる。
せっかくの水中出産が無意味でなのでここは気をつけないと。
うちの出産の時もよっちゃんが子供を水上に出さないようチェック、チェック。
しかし、そう考えると赤ちゃんも環境の変化に馴れなければならないので大変ですな。

このあと、赤ちゃんをお母さんが胸に抱いて水から引き上げます。
そして、プールから出て胎盤が出るまで横になるけど、
そこで初めて赤ちゃんが声をあげて泣くんです。
ここで、宇宙人から人間になれたのでした、めでたしめでたし。

ちなみに、水中出産で生まれた子は自己信頼感が高いといわれてます。
これはお母さんから出てくる時に水中という羊水と似た環境で
ワンクッション置くからかもしれません。

なんにせよ、このビデオをみて自然に思ったのが
「お母さん、ありがとう」
世の中のお母さんに言いたいです。
このオカルトチックなプロセスを経て生まれてきたのねみんな・・・

ちなみに、このビデオの方は経産婦なので子供も立ち会っていました。
これって、一番の情操教育かも。
自然とお母さんに感謝できるようになる気がします。

最後に面白かったのが、サポートに入っていたお父さん。
意外なことに陣痛の合間って結構お母さんに余裕があるんだけど、
お父さんのほうが気合が入りすぎて、過呼吸になるんじゃないかと心配でした。
お父さんががイキんでも、何もならないんだけどね~
自分達の出産では過呼吸にならないようにリラックスしようっと!
(実際は、どうなるかわからないけどね~)