1957 → 2020 | Down the fairway

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ゴルフ屋の社長が書くブログ

2020年7月24日、いよいよ東京オリンピックの幕が切って落とされます。

 

2016年のリオデジャネイロオリンピックで112年振りに再開されたゴルフ競技は、男子が7月30日、女子が8月5日にそれぞれ第1ラウンドのティオフを迎えます。

 

日本人選手としては、現在世界ランク第6位の畑岡奈紗さん、渋野日向子さん(11位)、鈴木愛さん(14位)の各選手の出場が見込まれています。この中の誰かがメダル獲得ともなれば、ゴルフ人気が沸騰し、一大ブームが湧き起こるのではないか・・・と大いに期待しています。

会場は埼玉県川越市にある霞ヶ関カンツリー倶楽部で、1929年に設立されたわが国を代表する名門コースです。当倶楽部は戦前・戦中は開墾されて芋畑になったかと思えば、戦後は米軍に接収されるなど苦難の歴史がありましたが、1957年には現在のワールドカップの前身となるカナダカップが開催されるなど以前の輝きを取り戻しました。

この霞ヶ関カンツリー倶楽部では毎年ジュニアゴルファーのNo.1を決める「日本ジュニアゴルフ選手権」が開催されており、日本ツアーを席巻している選手はジュニア時代からコースを熟知しています。地の利を考えるとまさしく千載一遇のチャンスなのです。

 

さて話をカナダカップに戻します。

 

本大会には世界NO.1のスム・スニードや若き日のゲーリー・プレーヤーなど錚々たるメンバーが顔をそろえ、世界チャンピオンの栄誉をかけて熱戦を繰り広げました。しかし日本チーム(中村寅吉・小野光一)が、世界の強豪に真っ向から立ち向かい、見事に団体優勝を勝ち取ったのでした。また、個人戦でも中村選手が優勝し、その模様がテレビで全国中継されたことも手伝って、日本のゴルフ熱は一気に沸騰します。そしてこのことが第一次ゴルフブームを生むきっかけになったのでした。

 

ところで、日本チームの活躍を見守る大観衆の中に、弊社創業者の姿がありました。彼は鉄工所を営み米と砂糖を入れて高圧をかけるとポーンという爆発音とともにお菓子が出来るという“ポン菓子製造装置”を製造したかと思えば、今度は旅館のオヤジに転身したりと多忙な日々を送っていたのですが、年を取るにつれ体調が優れない日が増えていきました。健康のために主治医からゴルフを薦められた中年男、このことがきっかけでゴルフにとり憑かれしまいます。このゴルフに取り憑かれた中年男が、ワールドカップを観戦して、よほど感動したのでしょう。帰りの電車の中で、

 

「おい、ゴルフ場を始めるぞ!」

 

と周囲に宣言し、2年後の1961年にその言葉どおり皇子山カントリークラブを開業するに至ったのです。そこは眼下に日本一の湖・琵琶湖を見下ろす山の斜面で、背後には天台宗の開祖・最澄がひらいた延暦寺を擁する比叡山。そのような風光明媚な景勝の地で当社は産声を上げたのです。そして小生は、この会社の三代目の社長を務めているのですから人生何が起こるか判らないですね。

 

1957年からの時を経て、霞ヶ関カンツリー俱楽部に世界の耳目が集まります。観る人の魂を揺さぶるような感動のシーンが繰り広げられますので、読者の皆様と共にしっかりと目に焼き付けたいと思います。そして、トップランカーによる夢の競演を観た何人かの人生がきっと変わっていくのでしょうね。

 

宮里藍選手に憧れてゴルフを始めた渋野日向子選手のように。

 

カナダカップに感動した旅館のオヤジのように――。