恩恵 | 0811-weさんのブログ

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こんな思いをもうしなくてすめばよいのに、と願うことがある。けれどそうしたら、同時に良い思いもできなくなるのだろう。
例えば小学生の頃、通学路に桜の木があった。春に綺麗な桜を見上げつつ登校できるのはよかったが、季節が進むと毛虫とミミズの死骸が大量に木の下に落ちていてとても嫌だった。数年後、木は斬り倒され、桜は見られなくなり、死骸も見なくなった。それはそれで幸せかもしれないけれど、やはり寂しい。
いい思いと嫌な思いはセットになっているのが常である。
不安とストレス、煩わしさ、緊張のうらでかけがえのない時間を得られているわけだ。恩恵というのは隠れたところにありがちだ。
こんな思いをしなくなれば、幸福もまた感じられなくなってしまうのだ。生きることは切ないが、切ないから価値がある。
常々今を愛せる私でありたい。