トレイルランニングといえど、自分がどの程度成長したのかはランナーにとって気になるところ。
ハセツネみたいに毎年同じコースなら比較しやすいのですが(だからマラソンランナーにも人気がある?)、そうではない他のレースでは比較が難しいものです。
ですが伊豆トレイルジャーニーは毎年ほぼ同じコースなので、過去のデータを引っ張って比べてみました。
【コースプロフィールと優勝者】
※2018まではITRAより
2013 近藤さん 6:35:22 7時間切 3人
2015 72.4km 3110mD+ 小原さん 6:38:35 7時間切 6人
2016 70.5km 3320mD+ 牛田さん 6:54:33 7時間切 2人
2017 71.4km 3110mD+ 荒木さん 6:43:48 7時間切 3人
2018 71.2km 3190mD+ 伊藤さん 6:53:13 7時間切 2人
2019 68.3km 3240mD+ 西村さん 5:53:30
※台風により40kmまでロードと林道
2020 66km 3120mD+ 川崎さん 5:58:08
【コース考察】
2013年のコースプロフィールは発見できませんでしたが、概ね2015〜2018と同じだと思います。
毎年微妙にコース変更をしているとはいえ、台風被害の2019年を除き、トレイル率70%前後、かつコースプロフィールの数字とフィニッシュタイムからも、ほぼ同等のコースと考えて良いと思います。同じコース走ってもITRAの数字は毎年変わりますし。ハセツネとか。
大会公式では例年の累積標高差が4000m以上になっていますが、計測方法の違いだと思います。実際走ってみて4000mもあるように思えませんし、ITRAの数字で比較して良いと思います。
※累積標高差で1000mも違ったらタイムも1時間以上変わるはず。
【タイム考察】
気象条件は毎年違いますが、単純に数字だけを見れば、2013年の近藤さんのパフォーマンスが過去一番良かったはずです。しかもト○レ3回行って尚このタイム(本人談)。なかったら6:30切りですね。
2015年は全体的にレベルが高い年でした。
7時間切り6人、7時間一桁にも2人来てます。
2019年は数字だけを見れば少し距離が減った程度ですが、40kmまでがほぼロードだったとのことで、比較しにくいのかなと。2019、2020と参加した方も「今年の方が短いけど時間がかかる」との事でした。
実際、2019、2020の両方に参加した上位層を見ても、10〜20分程度タイムを落としてます。
肝心の今年、2020年。
大会公式では
・宝蔵院まで距離が少し伸びた
・こがね橋から林道カットの距離減
・フィニッシュ会場変更にともないロード増、距離減
とのことで、2013-2018のコースからフラットで5-6km減
、上位層のタイムにして25分-30分程度減だと考えて問題ないと思います。
そうすると今年の川崎さんのタイムは例年だと6:23程度。
大会過去最高、圧巻のパフォーマンスだったと言えます。
西村さんで6:31、僕で6:35換算。
10位の藤岡さんで例年の7時間切り換算。
つまり7時間切りが10人。
レース前の予想通り、2015年を超えるハイレベルな年だったと思います。
また、朝から暖かく、非常に良いコンディションであったことも追い風になったと思います、
※一方でハイペースにつられて力を出せなかった選手も多かったように思います。
【女子考察】
ざっくりですが女子も考察してみます。
今回の秋山さんの6:59は男子以上の衝撃だと言われましたが、例年と比較すると実際どうだったのでしょうか。
2015 福田由香里さん 8:34:59
2016 大石由美子さん 8:42:44
2017 福地綾乃さん 8:10:08
2018 大石由美子さん 8:14:50
2019 Veronicaさん 7:05:53
2020 秋山穂乃果さん 6:59:41
完走タイムから女子は30分程度減だとすると、秋山さんのタイムは例年だと7:29です。2位の吉住さんも近いパフォーマンスですね。3位の相原さんも8時間切り相当のタイムです。
2020年は2019年より皆さんタイムを落としているので、秋山さんはVeronicaさんよりも間違いなく速いです。
秋山さんは総合でもトップ20に入ってきましたが、この水準は海外レースとほぼ同じ。海外だと、この距離、時間で男子と1時間差というのが女子トップ層のラインだと思います。
このラインにいたのが日本では吉住さんだけだったのが、そこに秋山さんも上がってきた、と考えて良いと思います。
このことから、やはり伊豆トレイルジャーニーとしては男子以上に飛び抜けた、圧巻のパフォーマンスだったと思います。川崎さんもですが、世界選手権があれば女子20位以内には食い込んでくるはずです。(ガースー何様)
これは他の選手も同じですが、2人に限らずこれから力をつければ、さらに上の順位もあり得ます。開催はまだ不透明ですが、本番が楽しみですね。(ガースー何様2)
【で、ガースーはどうだったの】
さてガースーはどうだったのかと言うとですね
2015 6:57:31 2020 6:10:34 (-47:00) 換算6:35
宝蔵院 50:01 45:40 (-4:20)
こがね橋 2:08:53 2:03:18 (-5:30)
仁科峠 4:04:14 3:35:49 (-29:30)
土肥駐車場 5:21:21 4:50:32 (-31:00)
・宝蔵院まで少し長くなったが速いペース。5分減だが実質それ以上、8分程度の短縮?
・宝蔵院〜こがね場はほぼ同じペース
・こがね橋〜仁科峠はコース変更で-4.5km。約25分減。なので2015年とほぼ同じペース
・仁科峠〜土肥駐車場は1:30減
・土肥駐車場〜フィニッシュは2015より-1kmで約5分減。実際は16分減で、11分ほど速く走れている計算。
換算で25分ほど早かったようですが、実際タイムを縮めたのほ最初のセクションの-8分、最後のセクションの-11分でした。
あとは宝蔵院〜こがね橋、仁科峠〜土肥駐車場までの僅かな短縮。ただ2015年はこの区間でトイレ、そして補給にもう少し時間がかかっていたので、実走で速くなったのは最初と最後だけですね…。あれ。
ですので
・単純な走力アップによる最初のロード&林道セクションのタイム向上
・2015年は最後のセクションで失速したが、今回はその失速を抑えてフィニッシュ。
ということで、今回わかったのは
「俺、あんまり速くなってねーじゃん」
ということでした。笑
一方でポジティブに考えれば、失速を抑えられた分は成長と考えることもできますし、単純に以前の走力なら、前半を今回のペースで走る事は出来なかったと思います。
川崎さんくらい走れて、初めて「俺強くなったなぁ」と言える感じなのかなと。こがね橋以降、少しずつ離されてる訳ですから。
【今後の課題】
①エイドワーク
伊豆トレイルジャーニーくらいの距離だと、エイドワークもかなり重要だなと感じた次第。(10年もやってて今さら!)
というのも最小限にはしたつもりでしたが、まさかスルー戦法とは…。
夏前後だと発汗量を計算して走るのかですが、この時期になるとどうしても疎かになりますね。計算してスタートすればこがね橋はスルーできましたし、仁科峠でまとめて補給すれば土肥駐車場もスルーできたのかなと。まだまだ未熟ですなぁ。
背負う重さも変わってきますが、それ以上に展開が変わってきますもんね。
1分、1秒を争う展開になると、なお大事になってくるなと感じました。もちろん100マイルもですが。
②最後のセクションでの左足のトラブル
ここもしっかり対策していかないと、練習してきたことが発揮できないという悲しい事態になりますので、引き続きフォーム重視のトレーニングを継続していきたいと思います。
(トレーニング内容は秘密!)
③継続したトレーニング
9月の安達太良での怪我で3週間離脱、11月の肉離れで2週間の離脱は、今考えても痛かったなと。長時間の練習もそうですが、中間疾走でペースを維持する練習が出来ませんでした。それなのにレース、レースと続き、刀を研ぐ作業のみでITJを迎えてしまいました。
やはり無事これ名馬。川崎さんも言ってましたが、やはり怪我せず継続することが何より大事。年齢とともに身体も変わってきてますので、無理せず楽しく日々積み上げていきたいところです。
ただ一方で、単純な走力だけでリザルトが決まる訳じゃないのが、このスポーツの面白さでもあります。
そういう訳で、エイドワークはもちろん、補給計画、さらにはギア選択まで含めてのレースだし、それが楽しさでもあり。
個人的には自転車やクロスカントリースキーに近いスポーツだと思っていて、自然の中を走る気持ち良さも当然魅力なんですが、ギアや補給といった事もこのスポーツの魅力だと思っています。
そうそう、ギアといえばコロンビアモントレイルの来季のシューズ。これがかなり良いんですよ。
「その感じと見た目だとどうなんだろう」
という予想を完全に覆されました。アッパーの柔らかさと軽さとグリップ、そしてカカトのフィット感が素晴らしいですね。
正直、このシューズがあれば、伊豆もこれで走ってました。100マイルでも使うか悩みどころですね。
そんな訳で来季のシューズに乞うご期待!!
また出よう!伊豆トレイルジャーニー!!
