今から33年前、31歳のころの話です。

 

当時私は生きることに絶望しきっていて朝から晩まで「どうやって死のうか?」と死に方ばかり考えていた時期がありました。

 

当時決定的な何かがあった訳ではありませんでしたが夜のお店を経営していたこともあってか?お客さんの顔色ばかり伺い!良い人を演じたりカッコつけたりで、自分の人生を生きていないようで自分のことが嫌いで赦せず自分を責めてばかりいました。

 

自分を責めすぎて、もうどこにも行き場がなくなり人と顔を合わせることも辛くてたまらなくて起き上がることもままならないほど絶望しきっていたのを覚えています。

 

そんなある日の夜、絶望でいっぱいの心を抱え私はベッドの上に座り目を閉じフー!ハアー!っと重いため息を繰り返している時でした急に胸の支えが取れたような感覚になりそれまで苦しかった呼吸も楽になり重かった体が軽くなるのを感じました。

 

それから言い表せないくらいの優しい感覚に全身を包まれ、もう愛としか言いようのないような存在に抱っこされているような感覚の中で優しい声が囁きかけてきました。

 

「大丈夫よ!ずっとそうだったのよ!大丈夫よ」と・・・・その優しい声に包まれたと同時に火山噴火を繰り返し赤く燃えている地球が現れました。

 

そして火山噴火で赤い地上が雨でかたまり黒い大地が出来上がり地上に川が流れ始め海と陸地に分かれ植物が生えはじめ生物が生まれ、恐竜の時代から人類誕生、そし文明ができ現代へ!そして今より数百年は先であろう未来の世界まで変化したところで現在の地球の姿が現れました。

 

その間は何の恐れも感じることなく味わったことのない深い安心感に包まれていて本当に幸せな感覚でした。

 

その後、優しい声と感覚は薄れて行き私はベッドの上でしばらく感動で涙が止まりませんでした。

 

私を優しく抱きしめ優しく囁いてくれた存在が誰だったのかは分かりませんが今思い出しても感謝しかありません。