毎週日曜日の朝に洋貴さんはニュース番組のナレーションがあるから早い。いつも起きなくて大丈夫だと言われるけど自然と起きてしまうのだ。






「二度寝しろよ?」
『うん、ありがとう』
「昼過ぎには帰って来ると思うから」
『分かった、待ってる』
「じゃぁ、いってきます」
『いってらっしゃい、頑張ってね』







玄関先でいってらっしゃいのチューを交わして洋貴さんは出掛けて行った。
ばたんと扉が閉まってちょっとしてから静かに鍵を閉めて寝室へ戻る。
ベッドに潜り込めばもうすっかり二人分の温かさは何処かへ行ってしまって冷たい布団。




ーー洋貴さんに抱き締められながら寝たい。

そんな我儘がもちろん叶うはずもなく、紛らわせようと布団を顔まで被り洋貴さんの匂いを思い切り吸い込んで寝ようと目を閉じた。













…けど眠れない。





『なんか目冴えちゃった』





埋めた顔を出して頭上に置いていたスマホを手に取る。
久し振りに洋貴さんの動画をYou◯ubeで見ちゃおうかなーなんて画面を弄る。
“安元洋貴”で検索して洋貴さんがお料理する動画とか、インタビューとか、特に多いラジオを所々カットしたやつを視聴。
その中で引っ掛かったラジオがあった。
これはパラ☆ラボのやつかな?






小野坂《一番嬉しいのはさぁ、「今日何食べたい?」って言われた時ね。作るのは当たり前前提で、自分が好む物よりも貴方の為に作りたい》
安元《…どうしよう、よく考えたら俺それ経験ねぇや》












『…あ、れ……?』







私、言ってる?
でもこの動画、っていうかラジオ自体結構前のやつだから私と付き合う以前の話だ。
でも実際こういう話聞くと心配になってくる。ご飯を作るとか作ってもらうとか当たり前になってて、その前の会話なんて気にしたことないや。
どうしよう、付き合って暫く経つけど言ってるか言ってないかの記憶がない!
洋貴さんが作ってくれるって時は「なにがいい?」って聞かれる記憶はあるけど、それってマズイよね…。
小野坂さんが過去付き合った彼女さん達のように私は作ることが当たり前で、自分が好む物よりも洋貴さんの為に作るような女になってる??



あぁ~、駄目。
なんか色々分からなくなってきた。
……仕方ない。
ここは昼過ぎに帰ってくるであろう洋貴さんに実際に聞くしかない。試すしか、ない。





















「ただいまー」
『おかえりなさい』
「あの後寝た?」
『んーん、眠れなかった』
「そっか、ごめんな」
『洋貴さんの所為じゃないよ』








仕事終わりで疲れている筈なのに私に気ばっかり使って。優し過ぎる洋貴さん。
そんな洋貴さんが恋しくて、二度寝しようと思って結局眠れなかった朝からの寂しさを補充するようにぎゅーって抱き付く。
どうしたんだよ?なんて笑いながら逞しい腕の中に閉じ込められて、大好きな匂いに包まれて安心する。







『お昼は?』
「ん?食って来た。お前は?」
『食べちゃったよ』





ご飯いっぱい残ってたから炒飯作ったって言えば「俺も食べたかった」なんて残念そうにする。

お、これはチャンスだ。
とっても自然に話を切り出せる!







『いつだって作るよ。その前に、今日の夕飯、何食べたい?』
「そうだな~、パスタとか?」
『……』
「?どうした?」
『ぁ…ごめんっ』
「どうかした?」
『なんでもないよ』








びっくりした。
でも、安心した。

“何食べたい?”って聞いた時に、「そんなこと言うなんて珍しいな、初めてだな」とか言われたりしたらどうしようかと内心ビクビクだったんだ。
だけど、なんの迷いもなく食べたいものを言ってくれた洋貴さん。
ってことは普段からその質問をできてる、ってことだよね?








「なんだよ?さっきからちょいちょい黙って」
『あぁ、ごめん。ホントなんでもないよ』
「嘘付け」






なんか隠しやがって!と玄関でやり取りしていた私達は、洋貴さんが靴を脱いで私を抱き上げたことでリビングへと移動した。
そのまま二人掛けのソファに降ろされ上に乗っかってくる洋貴さん。鼻と鼻がくっ付きそうな程の至近距離が恥ずかしくって顔を背ければ頬にちゅっと可愛いキス。








「お前はあれな。嘘付いたり隠し事するとそうやって下唇噛むよな」
『えっ、うそ!?』
「ホント。ほら、今も…」





そう言って下唇を親指の腹でなぞり、ついでに人差し指を顎の下に固定してくい、と持ち上げられる。支配されてしまった顔は洋貴さんの言いなりで、背けたことを許さないとでも言いたげに戻される。







「噛んでたから跡が…」
『ん…』







下唇に吸い付き舌で舐める。それを何度か繰り返されて、微妙な息苦しさから薄く唇を開いて酸素を取り込もうとすれば、代わりに今まで舐めていた舌が入れられた。









『ん、んん…っふ…』






リップ音と共に紡がれるぴちゃぴちゃと厭らしい水音。
恥ずかしさと本気の息苦しさから洋貴さんの服をぎゅっと掴めば、最後に舌を吸われてから離れた。





『っ、はぁ…はぁ』
「とろけた顔して…かわい」
『洋貴、さん…』
「ん?なに?」
『私、洋貴さんの為にご飯作るよ』







抱き付いて隠していたことを言葉にすれば急にどうした、ってくすくす笑う。
ラジオを聞いて不安になったことも素直に言えば納得したように強く抱き締め返してくれた。








「お前は良く聞いてくれてるよ」
『ホント?』
「うん。昔、初めて言われた時は嬉しかった。あぁ~これかぁって思ったね」
『最近もちゃんと聞いてる?洋貴さんが私に聞いてるだけじゃない?』
「俺よりお前からのが多いって」









ーーいつもありがとな。


そう言って触れる優しく小さなキス。
良かった。不安な気持ちが一気に抜けて、肩の荷が下りたように軽くなる。






貴方の方が料理が上手だから。
貴方の作ってくれた料理が美味しいから。
負けたくない、美味しいものを食べてもらいたいって、懸命に勉強した料理。


貴方の口に合っていますか?
美味しいと思ってくれていますか?


もっともっと好きなものを作れるようになりたいから。
もっともっと上手になりたいから。


教えてください、一緒に作ってください。








そして、リクエストをいっぱい考えといてね?
























【あとがき】








ばさらちわ☆



御無沙汰しております、さっぽです。



 


ついについに!
昨年度の書類が終わって、
ちょーっとの間ですが
ひと段落しました\(^o^)/








またすぐに今年度のが始まるし、
ぶっちゃけ既に停滞してるけど
いいの!取り敢えずいいの!←








そんなひと段落した今、
中井さんの安定な好きさは別として、
安元洋貴さんが
わたしの心を埋めています(笑)



音楽を無料で聴けるアプリから
ドラマCDとかメッチャDLして、
(笑)シリーズだったり、
オネェだったり、
ダミヘ使用だったり、
源氏名使用だったり…を
聴きまくってます。






中井さん以上に幅広くお仕事なさってるので
なんか飽きません。
どんどんハマっていきます(笑)









そ!し!て!
安元さんに会える機会をGET!!


鬼灯の冷徹スペシャルイベント
【地獄の大宴会】に当選したのですー!

【やすこにっ】にも行きたくて、
未だにオークションチェックしてますが、
鬼灯当たったから我慢しようかとも
思っています…_:(´ ཀ`」 ∠):_









そんな どハマりしてる
安元さんを書きました。



サイトの方にも載せていますが、
アメブロ用に名前変換はなしで、
一部端折っています。


…性的……ではないけど
制限かかると嫌だからね(苦笑)






また、本文に記してあるYouTubeの動画は
本当にあります(笑)


気になる方は検索してください(笑)










ではでは、感想などありましたら
お待ちしておりますヽ(°▽、°)ノ





















END.