あと一勝…この試合に勝てば。
秋季北信越大会準決勝
松商学園(長野4位)-地球環境(長野2位)
準々決勝では松商が金沢(石川3位)に完封。
地球環境は金沢西(石川1位)にコールドで大勝。
例年通り北信越からセンバツ甲子園への2校選出は間違いなく。
この試合で勝った高校がセンバツ出場の切符を得る重要な試合。
新鋭私立の地球環境高校。
創部して間もなく大舞台の経験は皆無。
さらに、松本市野球場。
地の利もある松商学園が20年振りの悲願達成となる予想が大方でした。
熊谷くん(松商)、漆戸くん(地球環境)ともに北信越でもトップレベルの投手。
互いに力を出しきって投げ合った試合は…予想を覆した結末となり…。
20年振りの悲願とはならなかった松商学園。
20年前まで遡ります…
前回出場したセンバツ甲子園では準優勝でした。
長野県が松商一色となった春。
選挙カーも松商の試合中は演説を控え。
県内の小中学校、高校の授業までもがストップしてテレビ観戦。
店舗も一時休業、サラリーマンも会社にてテレビ応援。
1回戦の相手は愛工大名電でした。名電のエース鈴木一郎は、現シアトルマリナーズのイチロー選手でした。
天理、大阪桐蔭、国士舘…。
躍進は続き、次々に甲子園で強豪校を破っていった松商学園。
決勝では広陵に敗れたものの、あの姿に憧れて松商学園の受験を決めたのは中学3年の春でした。
あの春は、全県民が松商野球部に何かを重ねていたのではないかとさえ思えてなりません。
歳月の流れは早いもので、あれから20年が過ぎ…、あの春以来、最もセンバツに近付いた今日。
毎年夏ばかり見据えていて、心の何処かで『センバツは無理…』と思っていました。
しかし金沢を完封して…。
ひょっとしたらと思って…。
本当に良い夢を見させてもらったと感謝しています。
本当は悔しくて残念で…。帰りの車中では甲子園の遠さに溜息ばかりで…。
あと1死で逃した昨夏…
あと1回で逃した今夏…
そして、あと1試合で逃した来春…
野球の神様は松商に残酷な結末ばかりを与えるけど、全ては来夏の為に…。
この3大会の悔しさを1年生の頃から目の当たりにしているのが、熊谷くんを始めとする現2年生達です。
今までの悔しさの全てを来夏に。
絶対に甲子園に行けます!
なぜなら、松商学園は昔も今も、長野No1なんです。