【絵本】あかり

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(過去記事を再アップ)
イイネ・コメントはそのまま

優しく揺れる、温かなろうそくの灯り。
その身を燃やし周りを照らす姿は、人の生涯にも似ています。
ホッと、心癒される1冊です。

あかりあかり
1,404円
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あかり
林木林 作
光村教育図書

少女の誕生を心待ちに、母は、ろうそくを作りました。

心に優しいあかりが灯りますように…と、願いを込めて。

初めて火が灯されたのは、少女が産まれた日。
小さな火が初めて照らしたのは、家族と少女の笑顔でした。


それからも、ろうそくは、少女が嬉しい時、寂しい時、悲しい時に灯されました。

優しく揺れる火を見ると、笑顔になる少女。

けれど、ろうそくは、身の回りしか照らす事の出来ない自分を、ちっぽけな存在に思えてなりません。

月や灯台の灯りより、遥かに小さな自分の灯り…。

それでも懸命に、その小さな灯りで、少女の悩みや迷いに寄り添い、答えるように火を揺らしました。


やがて少女は、大人になり、結婚し子供を授かり、孫が出来ました。

新しい家族を照らし、時を照らしているうちに、ろうそくは益々小さくなりました。

そして、いつしか、ろうそくは木箱の中に仕舞われたままになってしまったのでした。


…長い長い時間が過ぎた晩の事、木箱が開けられ、久しぶりに、ろうそくに火が灯りました。

小さな灯りが照らしたのは、おばあさんの顔。
あの少女です。

老いた少女は、ろうそくに語りかけます。
幼い頃から側にあった、優しく温かな火を褒めてくれました。
感謝をしてくれていました。


再び訪れた、少女との二人だけの時間。

少女の為に生まれてきたろうそくは、喜びの中、最後の火を静かに消していくのでした……。


******

ろうそくの温かな灯りが、まるで娘を見守る母親の愛のようにも感じました。

最後の火を灯し終えたろうそく。

文にはありませんが、おそらく少女の命の火も、ろうそくと共に終わりを迎えたのだと思います。


静かな余韻を、それぞれの心で感じてほしい絵本です。

岡田千秋さんの絵もぴったり。
母娘向け。


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