久々のブログ更新です

毎度毎度気分次第による投稿で申し訳ございません苦笑

さて今回はこれまでのと趣向を変えまして、2018年の棋譜を集めて四間飛車の現状を把握したいと思います

棋戦等略など、かなーりざつーに書いていきますので、お気軽に読んで下さい




まず、なんで四間飛車についてまとめようかと思ったか、から説明します

阿部健治郎先生著「四間飛車激減の理由」が相当濃厚な研究本で、正直プロ間では純粋な四間飛車は指されなくなるだろうな、と思っていました

しかしながら、そこから
石井健太郎著「四間飛車の逆襲」
井出隼平著「四間飛車序盤の指し方完全ガイド」
が出版され、若手の著者らがそれで成績を上げているのが今回の経緯に至った理由です


というわけで、早速みていきましょう


まずはその井出四段の将棋から
▲75歩△84飛ときめてから他へまわるのが井出流

シンプルながら新しい構想です
私も結構実戦で試しています



続きまして、もう1人の石井五段の将棋を
△54銀型で堂々と受けて立つ石井五段

▲68銀に△45歩が当然ながら男らしい

▲24歩△同歩▲65歩の仕掛けを与えてしまっては堅い居飛穴良しが定説でしたが、実戦は美濃囲いを崩される前に攻め切った四間飛車の制勝!


意外な人物も指しています
居飛車が多い澤田六段も四間飛車を採用するようになっています

△52飛に▲58飛なら△22飛から千日手狙いでしょうか?

実戦は▲79銀右として組めば勝率8割あるとされる松尾流穴熊にされてしまいましたが、
△55歩▲同歩△45歩▲56金
△44銀
と振り飛車党顔負けのサバキ!

この組ませて戦う四間飛車で中村太地王座も破っています


今度は一風変わった戦略を
こちらも居飛車寄りの大橋四段の四間飛車

金無双(二枚金)の形で地下鉄飛車をみせるのは、室岡七段が数年前に何局かやってましたね

本局は地下鉄飛車にはなりませんでしたし形勢は途中まで悪かったですが、可能性を秘めた戦法です



村田顕弘六段が独創的な囲いを披露してくれました
まだまだ将棋は自由だなぁ、と思わせる一局

この形はなんて呼べばいいんですかね??
美濃、穴熊が振り飛車の囲いの大半を占める中、新しいことに挑戦する意思には好感が持てます

そしてしっかり勝利をおさめているのもグッド!
絵に描いた餅ではいけませんからね




さて、ここまで様々な居飛車穴熊破りの将棋を見て頂きました

今度は居飛車側な視点を切り替え、新しい四間飛車対策を見ていきましょう
まずは四間飛車党の井出四段による四間飛車対策から

右銀急戦に▲68金上が新しい組み合わせ
▲68金寄なら所司七段が得意としています



こちらも新四間飛車でも紹介した大橋四段の将棋から

この囲いはなんて呼べばいいんですかね??パート2

連結がよくて単手数で組め、そこから素早く急戦を展開できる!
理屈は分かるけど、私にはついていけない世界でさ苦笑



 「銀冠穴熊」「ツノ銀雁木」などをいち早く取り入れた新時代の将棋指し・増田康宏五段の将棋から2局紹介

居飛車の攻めの陣形は手数が多くかかるため敬遠されていましたが、一気に潰しにいくのではなく細かくポイントを上げる作戦です

以下局面図から居飛車は仕掛けていきましたが、その後やはり第二次駒組み合戦に
小さい得を生かした増田五段が四間飛車のスペシャリスト・藤井猛九段に完勝しました



今度は端玉銀冠にしてから攻めの陣形を築きましたが、ここでも△64銀・73桂型を採用

以前からコンピュータが指してはいましたが、今後注目度が高まるかもしれません



居飛穴の代わりに堅く組める囲いとしてアマチュア間で人気があるのがミレニアムです

プロでも都成五段が採用
相手は四間飛車の使い手石井五段ゆえ互角の勝負が続きましたが、最後はミレニアム側に軍配が上がっています




ここまで見て頂いたように、四間飛車側は居飛車穴熊以外にも厄介な戦法が多くあります

それを打破するためには、新しい構想や繊細な工夫が必要でしょう

例えばこの形。天守閣美濃の弱点である玉頭を地下鉄飛車から直接攻めていこうという狙いです
これは石井五段の将棋です

元々は有名なアマチュア研究家が銀冠穴熊対策としてあげたものでした
覚えておいて損のない陣形だと思います



角道オープン四間飛車から状況に応じて普通の四間飛車にする構想を菅井王位が今期王位シリーズなどで数局指しています

居飛車としては角交換型と角道止める型の2つを意識しながらの駒組みをしなければならず、個人的に有力な工夫だと感じています



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