e麻雀の可能性 | 無気力無関心(仮)
2019年06月02日(日)

e麻雀の可能性

テーマ:麻雀コラム

e麻雀というのは麻雀議連の設立総会の中に出てきた言葉で、これは『(麻雀牌や麻雀卓の代わりに)電子機器用いて行う麻雀』くらいの意味でしょうか。(定義としてはネット麻雀やeスポーツに近い)

 

細かいことを言えば、『電子機器を用いるからと言って必ずしもネット経由であるとは限らない』『頭脳スポーツとして確立している麻雀を電子機器でプレイしてもeスポーツにはカテゴリされない可能性がある』ということから、とりあえずe麻雀という呼称を支持しました。

 

そして、e麻雀にはたくさんの特徴がありますが、その中でも『現行の麻雀では解決が困難な問題のいくつかをクリアできる可能性がある』という点に着目したいと思います。

 

 

【観るコンテンツの強化】

 

昨年Mリーグが発足して、麻雀業界は大いに盛り上がりました。

 

ただ、一般の視聴にも耐えるように(従来の麻雀番組では考えられないような)コストを掛けて番組作りをしたにもかかわらず、麻雀業界の外への反響はそのコストに見合うものではありませんでした。(参考:『続・Mリーグとは何か』)

 

つまり、麻雀の観るコンテンツ(プレイしない人でも楽しめるコンテンツ)としての弱さを露呈したということです。

 

これに対するテコ入れ策としては『プレイヤーの芸能人枠を増やす』または『麻雀の見せ方を変える』の2つの方向性が考えられます。

 

前者に関しては、即効性が見込めるのですがプロリーグという建前が崩壊してしまうという危険性もあります。(逆に麻雀プロの芸能人化を目指したところで、麻雀プロ化した芸能人にはかなわない)

 

後者に関しては、e麻雀を導入することにより以下のような効果が見込めます。

 

・カメラのスイッチングが不要になり、視聴者が状況を把握しやすくなる。

・状況説明に追われなくなり、特定の部分に着目して解説しやするになる。(リアルタイムでのリプレイ解説も?)

・牌譜やデータの活用が容易になり、楽しみ方の提供の幅が広がる。

・eスポーツの運営手法を参考にできる。(eスポーツとの連携も?)

・人間対AIの構図を麻雀にも持ち込むことができる。(解説にもAIを活用?)

 

また、これは必ずしもe麻雀である必要はありませんが、見せ方の1つとしてサブチャンネルを提案します。

 

・(情報量の多い神の視点ではなく)1人の視点に固定したサブチャンネルを同時配信する。(4つが無理なら1つを持ち回りにしても)

・チームごとに特色を出した(特に一般向けを意識した)サブチャンネル作りをさせる。

・対局だけでなくサブチャンネルの評価(視聴数や人気投票)でもチーム同士を競わせる。

 

これらに関して問題があるとすれば、どの企業が開発を担当するかの調整だけだと思います。(スポンサー企業のコナミまたはセガサミーか?)

 

 

【競技としての確立】

 

現行の麻雀には競技を自称する麻雀は存在しますが、競技としての成立条件(公式ルールの規定、客観的な実力評価、国内唯一の統括組織)を満たした麻雀は存在しません。

 

この状態は娯楽(賭博)としてプレイするぶんにはメリット(自己満足や射幸性が高まりやすい)にもなるのですが、競技としてはまったくメリットがありません。

 

ですが、別に全ての麻雀を競技にしてしまう必要もありませんので、現状から競技の麻雀だけを切り離してしまえば良いだけで、それにもe麻雀の導入は有効であると考えられます。

 

・アクションが仕様化されることにより、ルールの漏れの問題が解決できる。(参考:『ルールの漏れと麻雀業界の悪習』)

・レーティングの採用や共有が容易になる。(参考:『標準ルール&レーティング構想』)

・時間制限(持ち時間)の導入やデュプリケート麻雀の運営が容易になる。

・世界規模で考えた場合、リーチ麻雀よりもe麻雀の方がアピール材料として価値が高い。

 

『プレイヤーの固定観念』や『雀荘や競技団体の抵抗』という障壁もあるので簡単ではないですが、この最初のきっかけさえできてしまえば競技としての確立への道筋も見えてきます。

 

 

【子供への普及】

 

たまに子供の麻雀教室がニュースになりますが、それは子供が麻雀に触れること自体がレアケースであるという証拠でもあります。

 

一般的に子供への普及を考えた場合、風営法の規制やイメージの問題というのが大きな障壁となります。

 

・現在、小中学校の全生徒にタブレット端末が行き渡る環境が整いつつある。

・タブレットが1人1台あれば麻雀に関するあらゆることができる。

・タブレットの使用であれば(雀荘でもゲームセンターでもないので)風営法の規制は受けない。

・eスポーツと同じ扱いであれば部活動としても採用されやすい。

・アプリが補助してくれるので、必要以上のことは覚えなくてもプレイが可能になる。

 

どのように麻雀を教えるのか?どのようにプレイをさせるのか?(そのガイドライン作り)の問題もありますが、非常に有効な手段だと考えられます。

 

 

【まとめ】

 

近年の将棋ブームの背景には、人間対AIの対決から藤井聡太という新ヒーローの登場にかけて、『観る将(将棋を指さない将棋ファン)』という文化が定着したことが大きいと考えられます。(現状での観る雀は麻雀マンガのファンくらいで、麻雀を打たない人でも対局を観て楽しむような文化は存在しない)

 

そして、同じ現象を麻雀でも起こせないかと考えた場合、最低でも『観るコンテンツの強化』『競技としての確立』『子供への普及』が必要となり、それを実現する手段としては『e麻雀の導入』しかありませんでした。

 

これで必ずしも麻雀ブームが起こるとは限りませんが、このアプローチ自体が麻雀の2大問題点である『賭博(法律)の問題』と『競技(コンテンツ)の問題』のうち、その片方を解決するきっかけとしては十分なものです。(賭博の問題の解決を目指す『麻雀三分の計』とはアプローチが異なる)

 

単純に麻雀のアピールをするだけでは上手く行かないことはMリーグが証明してくれた訳で、e麻雀は数少ない麻雀の伸びしろの1つだと言えるのではないでしょうか。

 

 

【追記その1】

 

Mリーグがe麻雀を採用することは現実的には考えにくいのですが、スポンサーが逃げ出さないようにどんなテコ入れ策を講じてくるのかは興味があります。(芸能人枠を増やしてわれめDEポン化?他力本願で北京五輪に麻雀が採用されるのに賭ける?他にも何か?)

 

 

【追記その2】

 

現行のネットの麻雀はe麻雀なのか?

 

(ゲーム大会とeスポーツの違いと同様に)電子機器を用いて麻雀をプレイすること自体は同じですが、e麻雀の取り組みには(理想として)2つの方向性が考えられます。

 

その1つは『メーカー公認の下で観戦させることを前提としたビジネスとして行うこと』で、 もう1つのは『(メーカーだけでなく)行政の公認の下でスポーツ(部活や国体など)として行うこと』です。

 

e麻雀はどのようなアプリケーションを使用するべきか?

 

『(eスポーツが特定のゲームに限定されないように)どのメーカーが開発したアプリケーションでもかまわない』とするのが良いのではないかと考えられます。

 

メーカー側に「アプリケーションを売り込みたい(他のメーカーに勝ちたい)」という競争意識がないとビジネスとして盛り上がりに欠けますし、逆にビジネスとして盛り上がらないのであれば使いやすい(寡占状態になっている)アプリケーションで行政に対してスポーツとしての売込みを目指す形になるでしょうか。