うっわ。まじか。

警棒を振り上げたロボットの警備員は、
こちらに真っ直ぐに、
向かってくる。

向かうところ 5.6人いや
5台か。



「よっ。」
「はっ!」


攻撃を次々避けている間に、
ふと気がつく。


こいつら、
プログラム単純だ。



警備だけだから、
保志やMJみたいに自動学習システムや、
高度な人工知能は組み入れてない。



真っ直ぐな直線的な蹴りや突き。

動きも、あそびがなく
ただ初動のままこっちに突っ込んでくるからわかりやすいんだ。



「やっ!」


多分、警戒していないだろう
脇腹への蹴り。


「とうっ。」


ジャンプして攻撃をかわしながらの、
ハイキック。



「てぃっ。」


いてっ。
調子に乗って、上からのパンチを腕で受けたら、
やっぱりめっちゃ痛い。
骨折はしてないけど、
かなりの打撲。
こりゃ青あざになってんな。
機械だから、思いっきり喰らうと、
その重量で半端ない打撃。


これは、
攻撃を喰らっちゃダメなパターン。



て。いうことは。



痛い腕を押さえながら、

考えながら動いていたら、
やば。


前と後ろの挟み撃ちになった。

わ、わっ。わぁぁ。



どうしようっ!

ひゃあっ。


思わず、しゃがみ込んで、
頭を抱えたら、


どすーん。
頭上で鈍い音がする。


うっわ。


俺が、思いもがけない動きをしたもので、
予測できなかった 警備ロボットが二台
同士討ち。



びり。びびびび。
じじ。


火花を散らしながら、倒れていく。


えっと、
転がってるのは4台。


ってことは、
目の前のこいつさえ倒せば
いいんだな。


こういう時はだな。





「三十六計逃げるに如かず!」

これまた古い中国の兵法の言葉などを唱えれば
目の前のロボットも一旦フリーズ。



「いまだっ!」

 
階段の上からは、
もうすぐ 保志とMJが到着してしまう。

その時に、俺がこいつと戦ってるのは不利だ。


そう判断した俺は、
また、慌てて階段を降りて行った。








⭐︎つづく⭐︎








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