音ゲー向きのモニターの話[PC関連]

beatmania IIDX INFINITASやる人向けのモニターというかディスプレイの話でも書いてみるかと思いたったので今日はディスプレイの話。

※ディスプレイの仕組みとか理由とかめっちゃ長く書いてるので、具体的にどのモニターのことか知りたい人は下のほうまでスクロールしてください。

FPSゲーム向けのディスプレイ、RPG向けのディスプレイなどなどゲーミングディスプレイは世の中に沢山ありますが、もちろん音ゲーやる人にオススメなディスプレイもあります。

まあ、音ゲーなんて世界的に見てもプレーヤー少ないので、ディスプレイ語ってる人はそんなに多くないみたいですが…

結論から言うと、「ノングレアの応答速度が速い16:9のTNディスプレイ」なら大体なんでも良いんですが、ゲーミングディスプレイとか言う名前で高かったりするし、そうじゃないやつは具体的にどれのことを言うとるねんって話になると思います…(・ω・｀)

というわけで、この記事では「安くてやや応答速度が遅くても大丈夫な音ゲー向けディスプレイ」について書いて行こうと思います。

◯INFINITASをプレイするモニターに必要なスペック

というわけでいつも通り　要求されてるスペックから見ていきましょう

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beatmania IIDX INFINITAS 動作環境　より

https://p.eagate.573.jp/game/eac2dx/infinitas/p/common/info/iidx_env.html

解像度「1280x720ピクセルの表示」が可能なもの(必須)
画面のリフレッシュレートが60hz表示可能なもの(必須)

16：9の画面比率のものを推奨（フルスクリーン表示になります）
※ご使用の環境や設定によっては、大きな遅延や残像が発生したり、正常に表示されない場合があります

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解像度 1280*720ピクセル以下のディスプレイってフツーのパソコンならまずないし、今はよっぽど小さいタブレットPC以外ないのでは…？

画面のリフレッシュレートが60Hz以下のディスプレイってあるのか…？わざと設定しなきゃ無いような…

16:9の画面比率のディスプレイってのは、よくある横長のディスプレイのことだと思ってもらえれば良いと思います。

スクエア型のは4:3ディスプレイって呼ばれてたりします。まれに正方形のディスプレイとかもあるけど

このへんのワードの意味が分からん人は「ディスプレイ性能見方」　とかで検索

とまあ、この条件を見たら分かる通り、家電屋とかPCパーツショップなんかに置いてあるディスプレイは基本的に条件を満たしてると思います。

その中でも安くて音ゲーに向いてるディスプレイがあるよってのが、この記事の話です。

◯そもそも音ゲーに向いてるディスプレイとは？

ディスプレイにも様々な性能があります。

アマゾンやら価格comなんかでディスプレイを検索すると、性能の項目に画素数、応答速度、発色、コントラスト、視野角…などなど色々並んでますね

その中でも音ゲーにおいて特に重要なのは「応答速度」です。

応答速度とは？

ディスプレイメーカーEIZOの解説

http://www.eizo.co.jp/eizolibrary/other/itmedia01_03/

液晶ディスプレイの応答速度とは、画面の色が「黒→白→黒」と変化するときに要する時間だ。単位には「ms」（ミリ秒、1msは1秒の1000分の1秒）が使われる。応答速度が「12ms」の液晶ディスプレイは、画面の色が「黒→白→黒」と変化するときに12msの時間がかかるということだ。

とはいえ、ディスプレイについてる応答速度の表記はあくまで最速の値を書いてるだけで、実際はもっと細かい色変化をするから遅いんだとか

昨今ではIPSパネルでも応答速度の速いディスプレイが出回ってますが、これらはおそらくオーバードライブ機能を搭載して応答速度を上げているものだと考えられます。

EIZO より　オーバードライブ回路の説明

http://www.eizo.co.jp/eizolibrary/other/itmedia05/

ちもろぐ　モニターを選ぶ時に知っておきたい「応答速度」の解説

http://chimolog.co/2017/09/bto-monitor-response-time.html

で、この応答速度が遅いとどうなるかというと、ディスプレイに残像が残るぼんやりした映像になります。

太鼓の達人なんかだと結構顕著なんですが

静止画だと普通はこんな感じなんですが…

テレビとかゲームセンターなんかで実際に動いてるゲーム画面では音符がブレて見えませんか？

これがいわゆる応答速度が遅いディスプレイ　となります。

この画像では分かりにくいですが、太鼓の達人では音符の後ろに残像が残る現象もみれますね

音ゲーではハイスピを上げたり、難しい譜面になればなるほど、この残像がゲームクリアにとって障害になりやすいため、応答速度が速いディスプレイを選ぶことをオススメします。

◯ディスプレイにはどんな種類があるのか？

ディスプレイにも勿論色々な種類のディスプレイがあり、色の表示数やら画面サイズやらその他性能によって値段が変わります。

ディスプレイの見た目で分かる違いとして、グレア液晶とノングレア液晶の２つの液晶に分かれます。

詳しいことはディスプレイメーカー　EIZOさんのこちらから

光沢液晶とノングレア液晶のメリット／デメリット

http://www.eizo.co.jp/eizolibrary/other/itmedia01_01/

何が違うか簡単に書くと

・グレア液晶（光沢液晶）

いわゆる、iMacとかMacBookとかに使われてる画面がツヤツヤピカピカしてるディスプレイのこと

画面の色が鮮やかで、静止画とか映像が非常に綺麗に写ります。

弱点は外光が映り込みやすく、光が反射しやすいこと。傷が付きやすいこと。目が疲れやすいこと。電源消すと黒い背景に自分の顔が映ることです。

・ノングレア液晶

見た目はグレア液晶とは逆でツヤツヤピカピカしてないディスプレイです。

外光の映り込みが少なく、長時間の使用でも目への負担が軽いのがメリットです。

ただ、グレア液晶ほど発色は良くないです。

で、それらの液晶ディスプレイは次の３つの駆動方式に分かれます。

TN（Twisted Nematic）方式
VA（Vertical Alignment）方式
IPS（In-Plane-Switching）方式

この方式の仕組みの解説はEIZOさんのページに載ってました。

http://www.eizo.co.jp/eizolibrary/other/itmedia01_04/

それぞれのディスプレイの特徴をざっくりまとめるとこんな感じ

	TN	VA	IPS
画質	低	中	高
値段	安価	普通	高価
応答速度	少し速い	若干遅い	若干遅い
発色	少し悪い	普通	良い
コントラスト	低	中	低
視野角	狭い	若干狭い	広い

個々の項目の違いについてはこちらを参照

ドスパラトラノマキ

http://torano-maki.net/capture/custom/monitor.html

世の中に出回ってるパソコンのディスプレイのほとんどはTN方式だと思います。

テレビとかだとIPSとか有機ELとか色々あるんですが、まあ今回はその話は割愛します。

音ゲーに向いてるパネル方式とはずばりTN方式のことです。

◯なぜ　TN方式が良いのか？

IPSパネルでもTNパネルと同じぐらい応答速度が速いディスプレイが多い中、なぜTNパネルのほうが良いのかというと、TNパネルのほうが応答速度が速いからなんですが

同じ応答速度でもTNパネルが速い理由がちょっと分からなかった。

このへんの仕組みを一応2～3時間ggった結果からいうと

IPSパネルだと中間色の階調の応答速度（黒60%の灰色→黒40%の灰色）が速いけど、大きな階調の変化にはTNパネルには敵わない。逆にTNパネルだと中間色の階調の応答速度は遅いけど、大きな階調の変化はIPSより断然速い。これらは液晶の粘性や電圧の方向で決まるため、仕様上そうなっている

ということらしい
電圧と液晶、それぞれの液晶の方式の関係がイマイチ良く分からんので、なんでそうなるのか全く分からんけれども

ただ、中間色の階調変化が遅いと言われてるけれども、実際はTNのほうが中間色の階調変化も速かったりする。安いIPS液晶のディスプレイで公表されてる応答速度は実際に測ると遅い可能性が高い。

それこそ冒頭で書いた（黒→白→黒）の速度は速いけど、中間色の色変化だと遅くなる　とか

なんでこうなるのかというと、液晶の仕様に原因があるようなのですが、詳細についてはよく分からないです。

TNのほうが応答速度が速いとかしかネットには情報なくて、IPSとTNの表記上の応答速度がほぼ同じなのに中間色の表示に違いが出る残像の理由が分からんとです…

教えて！goo IPSパネル　応答速度

https://oshiete.goo.ne.jp/qa/7375508.html

最近のＩＰＳでは、中間の階調どうしの応答速度を上げるためにオーバードライブを採用しています。
（ＴＮに対抗するための技術です。）
ですから「ＧＴＧ」（Gray to Gray）すなわち、灰色⇔灰色　の応答速度だけが速くなっています。

ところが、いちばん暗い階調といちばん明るい階調との応答速度（明⇔黒）ではＴＮが圧倒的に速いです。
なぜならば、これは、オーバードライブとは関係無しに、液晶の粘性と液晶にかかる電圧の方向で決まってしまうからです。
ですので、輪郭が真っ黒などの明確な動画ですと、ＩＰＳははっきり不利です。

九州大学大学院　液晶ディスプレイの基礎

http://www.gic.kyushu-u.ac.jp/hattori/FPD/lcd.pdf

wikipedia

ねじれネマティック液晶(twisted nematic liquid crystal)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AD%E3%81%98%E3%82%8C%E3%83%8D%E3%83%9E%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E6%B6%B2%E6%99%B6

先程のEIZOのページより　各方式の解説

http://www.eizo.co.jp/eizolibrary/other/itmedia01_04/

日立

http://av.hitachi.co.jp/tv/qa/general/p01.html

いずれにせよ、INFINITASの譜面が流れてくるレーンの背景は「ほぼ黒」　ノーツは「明るい色」なので、TN方式の仕様上、明るい階調と暗い階調を行き来する応答速度が速いTNパネルでは同じ応答速度のIPSパネルよりも、ノーツの後ろに残る残像がかなり少なくなります。

応答速度で最も恩恵を受けるのがこの残像が少なくなるという部分でして、特にハイスピを上げてノーツが詰まった譜面をプレイする上級者ほど、この残像の少なさの恩恵が大きいと思います。

これらの理由から冒頭で述べた音ゲーマー向けにオススメな