これはリーアム・ニーソン版の氷の道を往く「恐怖の報酬」だ「アイス・ロード」 | キネマ画報

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「アルマゲドン」の脚本家ジョナサン・ヘンズリーが監督と脚本を務めるリーアム・ニーソン主演のレスキューアクション作品です。

カナダのダイヤモンド鉱山で爆発事故が起こり、作業員26人が地下に閉じ込められる。事故現場に充満したガスを抜くため30トンの救出装置をトラックで運ぶため4人が集められるが…

企画として、アンリ・ジョルジュ・クルーザー監督のニトロを積んだトラックの危険な道行を描く「恐怖の報酬」の変奏曲とも言うべき内容ですが、そこにとどまらない面白さが詰まっていました。
主人公にはイラク戦争の後遺症でPTSDがひどい弟がいて、一緒に走る女性はネイティブアメリカンで鉱山に異母兄がいて助けたいという思いがあり、2つのきょうだい愛が描かれる一方、アイスロードという危険な氷の道を行くサスペンスと会社の不正を隠そうとする勢力の妨害と鉱山内のサバイバルが描かれる全くだれる暇のない仕上がりでした。
それぞれのキャラのベタさモチベーションがはっきりしていてとても感情移入しやすく、リーアム・ニーソンとローレンス・フィシュバーン以外誰やねんという無名キャストでもしっかりと見せきる演出がありました。
上映館は少ないと思いますがこれは必見の作品です。