関節リウマチ領域に生物学的製剤が登場したことで、患者の診療満足度や精神健康度が改善していることが、ファイザーの調査で明らかになった。調査を監修した山本一彦氏(東大大学院医学系研究科内科学専攻アレルギーリウマチ学教授)によると、生物学的製剤の登場で、関節リウマチの治療目標がかつての消炎鎮痛薬による疼痛の軽減という「ケア」から、早期に抗リウマチ薬や生物学的製剤を用いて治療を行い、骨関節破壊を防止する「キュア(治癒)」へと変わっている。山本氏は、こうした変化で患者自身の精神健康度などに一定の改善傾向が見られたことは「大変意義のあること」とする一方で、「診療の満足度にはまだ改善の余地が残されている」と指摘している。

 調査は、国内の関節リウマチ領域で初めて生物学的製剤「レミケード」が承認された2003年度と現在で、関節リウマチ患者の精神健康度や社会環境の変化を検証することが目的。03年に旧ワイスが東大と共同で実施した患者調査と同様の設問、選択肢を使用し、今年4月23日から27日にかけてインターネット上で実施。460人(このうち現在、生物学的製剤を投与しているのは104人)から回答を得た。

 それによると、「主治医の専門知識・治療技術」など6項目についての満足度は、最も高かったのが「主治医の態度・説明の仕方」の59%(03年度52%)だった。また、「主治医の専門知識・治療技術」58%(同45%)、「関節の状態の診察とそれに基づく診療」51%(同38%)、「治療の効果」46%(同33%)の3項目は、03年度からそれぞれ13ポイント増加しており、ファイザーでは「生物学的製剤の登場で治療内容と効果が変化したことにより、患者さんの満足度にポジティブな影響を与えていることが示唆される結果」としている。
 さらに、今回調査で生物学的製剤を投与している「生物学的製剤投与群」とそれ以外の「非投与群」を比較すると、6項目すべてで投与群の方が満足度が高く、特に「治療の効果」は投与群が67%、非投与群が40%で、27ポイントもの差があった。

 また、生物学的製剤を使用する前後での将来に対する見方や気持ちの変化を見ると、「人生に対して前向きな見方をしている」が25ポイント増(使用前57%、使用後82%)、「困難のまっただ中でも可能性を見出すことができる」が21ポイント増(48%、69%)と大きく増加した。

 さらに、1年前と比較した痛みの強さについて、投与群と非投与群を比較すると、「軽くなった」は投与群で54%、非投与群で37%。「強くなった」は投与群13%、非投与群19%で、生物学的製剤を投与している人の方が、痛みが改善されていることがうかがえる。


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