こくてつ復活論! | ずるずると道・郷・話を愛でる

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房総半島から栃木県北部を中心として、
街と街を結ぶ県道・国道・峠道を巡回しながら、
持続可能で成長する日本の未来の為に成すべき事を考えます。
日々の個人的な興味について書くこともあります。

ブログにこんな記事が出ていた。

 

『国鉄復活論』

 

内容は、JRの上に新しい国鉄を作るというものである。しかし従来の国鉄とは違い、国土計画の一部として鉄道建設や更新の事業に当たらせるというような内容である。政府の一部とJRのの一部を切り出したようなもので、昔の鉄建公団に加えて事業計画までを含めたものということになるだろうか。JRのいいところとこれまで忘れられがちであった国土計画としての鉄道の整備を両立させるような案であり、なかなかいいバランスの提案だと思った。

ただ、話は抽象論で止まっているので具体的に考えていかないと問題点は見えてこないようにも思われる。

 

こくてつ復活論!と、!をつけたのは、そのブログの記事とちゃんとするためではあるが、まあ、ちょっと鉄道好きとして、国鉄時代のバラエティーに飛んだ列車の数々や、津々浦々まで敷かれているレールに夢想してしまって、暴走しがちな妄想を持って語ってしまう、という意味合いを込めている。国鉄をこくてつとしたのは、もうそうであることを萌系の雰囲気で表そうとしたのである。

むしろ、復活論は省略して、

 

(こくてつ!)

とでもかけば、真面目さとというよりは、妄想優先、ということが伝わるかもしれないが、

そこまで、振りきれた話をしたいわけではない。

こういう振りれたものもファンタジーとして楽しむという話はなくはない。

 

こういう作品(ラノベ)もある。

 

 

ラノベなので、鉄道だけというよりは、鉄道好きの主人公の周りに、鉄道に係る美少女が活躍するというストーリーになっている。作者は、鉄道好きのサラリーマン、絵師は鉄道+美少女の構図でいろいろ書かれている人のようなので、ある意味ドリームチームとも言える。実際に出版するまでに至る部分はブラックボックスなので分かりかねるが、いろんな障害を乗り越えて発行された・・というのはやはり嬉しいことである。

 

そういうテンプレートはともかく、出てくる設定が、国鉄が、未だに存在して・・それも、JRとなって次々に廃止された鉄道公安隊(現在の鉄道警察)列車(特急や急行)などがいきいきと走り続けていたり、計画倒れになった各種新製車両が完成して運用についていたり、繋がることがなかった線がつながったりと、鉄道好き(鉄道車両、鉄道路線タイプ)であれば夢想しそうな内容が散りばめられているのである。

 

ラノベとなると、ストーリの世界にも入り込めるぐらいの文章力が求められると思われるが、その辺を少し危惧(をかってに思っている)しているため、ちゃんと読んではいないが、そういうことを散りばめたいために書いていることがありありと透けてくる。

 

その入り口を堪能しようと、何故かアニメ化されたので、そのバージョンを見たり・・

 

 

はしてみたが、これは、鉄道にかこつけた、美少女堪能アニメであった。

まあ、それでも、ラノベの設定が動画として画面を動き回るというのは、見ているだけで至福の時間ではあった。

 

まあ、鉄道系の妄想といえば、この本は外せない。

 

 

筆者の川島令三は、高校の鉄研から、趣味業界に入ったという鉄道ファン系の有名人である。マスコミにも名前は知られていて、たまに鉄道系のニュースに顔を出したりするが、ちょっとずれ話をすることもあるので、鉄道ファンからすれば、話半分に話を聞く対象ではある。

しかし、この「全国鉄道事情研究」は、たしか、30年以上前から出版し続けており、まだ終わってないような気がする。地域別に、現在の事情と、筆者の妄想がいくらか入った改善案が紹介されている。その妄想ぶりが適当にリアリティーのある話なので呼んでいると楽しいものではある。神戸編が一番古いが、これは、川島の出身が芦屋であり、まさに、地元で考えぬいた(妄想たくましくした)の鉄道事情が書かれている。たまたま、当方も阪神地区出身なので、これは結構楽しく読めたのである。残念ながらここで提案されたもので、実現したものはあまり記憶が無い。それより、出版当時は阪神淡路大震災も起こる前だったので、その後の変化のほうが妄想を超えていた、という後日談のほうがインパクトの有る話であった。

川島令三 - Wikipedia

 

久々に読みなおしてみようか・・。

阪急伊丹線が伊丹より延伸されて宝塚線に合流するという話は、ドキドキしたものだ。

その計画が荒唐無稽でなく真剣に検討されていたというのは、地震で崩れる前の阪急伊丹線が2面4線の構造を持っていた。これは、特急・急行停車の中間駅的な構造である。現実の伊丹駅は、3線のレールしか引かれてなかった。塚口からの折り返しの普通電車のみしか走っていないため必要がなかったのである。しかし、延伸したら特急停車の中間駅となるのである・・。思わず地図を見ながら、どの辺を通るのだろう、と夢想したくなってきただろう(?)。ちなみにこの伊丹線は、塚口から阪神尼崎駅までの延伸計画もあった。現在は、それに相当する路線を阪急バスが走っている。県道尼崎池田線、通称産業道路を、阪神尼崎から伊丹や池田方面まで、【阪急】バスが走っているのである。もう鉄道にしてしまってもいいような気がしてくるだろう(?)。

この辺の妄想とも思えるが、計画があったということは、この本から得たものである。

やはり、読み直したくなってきた。

 

と、話が全然国鉄とは関係なくなったが、阪急電車を愛用していた当方も実は、近代化に取り残されながらも、阪急と平行して走っていた、国鉄福知山線の存在が、現在の国鉄好きを形成した大きな要因であることには違いない。

 

阪神間という、ある意味京阪神地区でもいい感じに都市化された世界で、唯一、非電化(電車を走らせる電線がないことを意味する)単線(1本の通路しか無い。途中の駅で列車が行き違いの待ち合わせをする必要が出る場合がある)の路線だったのである。正確には、小学校4年ぐらいの時に電化されたのであるが、それでも、電化区間が宝塚までであり、そこから先の長距離列車は相変わらず、気動車(ディーゼルエンジンで走る動力車)、DL(ディーゼルエンジンの機関車)牽引の客車列車が、半分ぐらい走っていたのである。ちなみに電車は、総武線のような黄色い電車(103系)であった。

朝8時20分過ぎの特急まつかぜ1号博多行きに始まり、だいせん、たんばなど数多くの気動車急行、出雲市や福知山行きの10両編成のDD51牽引の客車普通列車がはしりまくっていたのである。画一的な、阪急電車は快適ではあったが、感じるものとしては、やはり国鉄のそのバリエーションに魅力を感じてしまい染みこんで、未だにそれが取れないのである。

 

冒頭のRAILWARS! に出てくる妄想列車は、たいてい国鉄時代の特急・急行列車なのであるが、実は、自分の好みにド・スライクなのである。いまもう、それは・・。

 

新幹線の話題が経世済民界隈で多くあったりするが、実は鉄道趣味的には、あまり食指が動かない。新幹線はむしろ、そういうバラエティーあふれる列車群を食ってなくしてしまった対象だからだろう。便利さと気持ちよさ、両立するようで両立しない世界で悩ましい。