タカラヅカで生徒もファンもドキドキすることと言えば、「組替え」が挙げられますよね。「退団」は最終的には生徒本人の意思で決めるけど、「組配属」も「組替え」も劇団の専権事項。従うほかないわけです。

この組替え、生徒本人にとってプラスの効果をもたらすこともあれば、そうではなさそうなこともあったりで、何年か後でないと総括できないものだと思います。そこで、今回は個人的に「組替えあれこれ」を語ってみようかと。あくまで個人の意見なのであしからず。

組替えが「吉と出た」最近の生徒(トップ経験者)といえば、個人的には安蘭けい、早霧せいな、朝夏まなと、だと思ってます。

トウコ(安蘭)は雪組の御曹司で、初演「エリザベート」の新人公演でトートをやったり、あげく新公を1年早く卒業するなど、早い時期から「出来上がった」感があった。でもどこかちんまりまとまっていたというか。人気もあったとは言えなかったと思うんですよね~。そんなこともあってか、雪組に同期の朝海ひかる、成瀬こうきが集められ、「3兄弟」として競わされる羽目に。当時、おっちょん(成瀬)はともかく、コム(朝海)の方が人気ありましたよねー。で、結局、コムに押し出される形で星組へ。正直、相当複雑だったかと。でもここから頑張って人気も上昇。もともと持っていたであろう「熱さ」が星組で見事に花開いた印象。「プラハの春」のヤン・パラフなんて、「え、これがトウコ?」と思ったぐらい。その後、トップにたどり着くまで時間かかったけど、作品とか役には結構
恵まれたのでは。その間、雪組時代からは考えられないぐらいの人気も獲得したと思います。

ちぎ(早霧)は大きい人ぞろいの宙組の中で相当小柄だったけど、彼女も早くから役や場は与えられてましたよね。小さい自分をいかに大きく見せるかという部分に腐心していたようだけど、それが雪組に来て花開いたかと。誰よりも大きく、ダイナミックに動く、という点で真ん中へのふさわしさを身につけたタイプ。宙組時代に「維新回天・龍馬伝!」で新公主役、「殉情」でバウ主演、雪組でも「雪景色」でバウ主演と、節目で日本モノで真ん中に立ってた経験がトップになってからも生きたと思う。

まぁ(朝夏)は花組時代はなんでこんなに推されているのか個人的には全く理解不能だったww。スタイルはよく、ダンスはキレイだったけど、それ以外の技術が評価されていたわけでも、特に人気があるわけでもなく(失礼!)、早い話が1期下の望海風斗の蓋でしかないなと思ってたww。ところが彼女も宙に移ってから舞台姿が伸び伸びとしだしましたよね。「風と共に去りぬ」のスカーレットの出来はあまり感心しなかったけど、「翼ある人びと」で自信を付けたのか、いざトップになってみたら意外にも真ん中が似合っていた。そうそういないタイプかも。個人的には決して好みのタイプではないですがww、「エリザベート」のトートで結構見直しました。


逆に組替えが残念な印象になったのは花組でトップになった真飛聖かなー。トップになってからやたら「花組」を強調していたけど、どうにも星のDNAが強すぎた…。下級生の柚希礼音上げの必要もあって花組へ異動となったんだろうけど、花組では最後までどうにも違和感が拭えなかった。星でトップになってたら、人気面とかでもうちょっと違った展開になっていたと思う。気の毒だったなー。

あとは水夏希かな…。月→花→宙ときて雪。どんどん本人のキャラとか持ち味とかけ離れた組への異動を重ねた感じ。宙で和央ようか・花總まりの下にいた頃は必要以上に萎縮していた感がありww、雪でやたら伸び伸びしだした印象だけど、決して「雪組カラー」ではなかったような。自分の思う雪組トップの系譜からは思いっきり外れるんですよね…。

先に発表された組替えも徐々に発令され、新天地で頑張り始めた生徒が結構います。花組から宙組へ2番手スライドとなる芹香斗亜の異動が後にどういう評価になるか気になるところ。