【動画】[2013アメリカ遠征] 第3戦 日本×アメリカの結果・スタッツ | バレー・テニス中心のスポーツブログ

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動画を見るのが遅くなってしまったので、遅れましたが、最終戦の動画アップします。2連敗でむかえたUSAバレーボールカップの第3戦。今日は気合入った選手達が数人いました。このままでは帰れないと思ったんでしょう。最終戦は日本ならではのいいバレーが幾度も見られました。

ただ試合内容が満足いくものかと言えば・・・です。5セットも戦って、計180本の打数のうち、MBはわずか9本。得点は川島1、岩坂3(サーブ2、ブロック1)、平井0。これは一体何を意味するんだろう・・・

6/21に集合し、まだ3週間程度。しかもメダリストは3名。海外試合初経験の選手も何人もいて、ほとんどが24歳以下の選手が仕上がりとしてはまあまあなのかなという印象です。

アメリカ遠征前は、セッターが宮下、橋本と聞いて、もっと悪い方向性を想像していたので、最終戦を見る限りでは、サイドアタッカーだけでもそこそこ世界と戦える感じは受けました。

橋本選手はちょっと難しそうですが、藤田選手が代替え出場可能ならWGPで見てみたいです。宮下選手は、サイドのトスがネットに近くならず、ストレートを打てるまで伸ばすトスを上げてほしいと思いました。木村、江畑、石井優が着地で転げまくってます(笑)怪我の原因にもなりかねないので、大事な部分です。

1戦目はアメリカと日本のバレーの特徴について記載、2戦目は日本の攻撃とディフェンス、セッターの特徴について記載、今回の3戦目はセッターについて話すと永遠になりそうなので、別の視点も含め、試合の流れでゲーム戦術や個人技術で気づいたことを記載していきます。

◆USAバレーボールカップ 第1戦(サンディエゴ)
日本 ●2-3 アメリカ
(15-25、19-25、25-21、25-23、15-10)
江畑24、木村23、新鍋13、石井優6、岩坂3、川島1、(平井0)、L座安

スタメンは、橋本、木村、岩坂、石井優、江畑、平井、L座安。最終戦は石井優をOPに入れた布陣。この布陣も見て見たかった1つの方向性です。

[2013アメリカ遠征第3戦 日本×アメリカ 第1~3セット序盤まで]


[第1セット]
2戦目から気づきましたが、3戦目も序盤から新しいことをやってるルーティンを確認しました。

●新しいコミュニケーションルーティンの形
$バレー・テニス中心のスポーツブログ序盤から気になったのは、木村からのメンバーへの意識。おそらく初戦敗退後に考えて話し合ったのかもしれません。ディズニーに行く中日がありましたので、その時かと。

ポイントを取っても取られても、しっかり中央に集まって、声をかけようと。しかし周りの選手の意識が低いのか、しっかりとコミュニケーションを取るまでにいってない気がしますが、今後きっとこのルーティンは役に立ってくると思います。3戦目は岩坂などがルーティンを忘れる場面も。

木村がワクフバンクでグイディッティ監督に学んだコミュニケーションツールの1つだと思います。アメリカや諸外国のように、特にドイツなど単なる集まるというルーティンにしないで、しっかりと気持ちの整理や次のポイントへの重要事項の確認など意味ある集まりにしてほしい。
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●動画開始6:50~ 第1セット2-8の木村のミドルBS
$バレー・テニス中心のスポーツブログ木村を集中攻撃され、レセプションが大きく乱れ2-8といきなり劣勢。その時にあった1シーン。座安のナイスディグからのトランジションを橋本は木村の高速BSをセレクト。

しかし木村は2歩助走で高さも出ずにスパイクし、ネットで失点。でも意図的にやっているように見えました。とにかくアメリカはディグは弱い。正面は強いものの、少しでもずらせば弾いてくれる。

ブロックを見ても、木村正面のコースにはブロックが分散し、がら空きの状態。この場合の攻撃は、意図的に低い打点の体勢でも決めれる無理のない攻撃を目指しているように思えました。高さや球威や個人力よりも相手のブロックを分散し間に合わない状態で、ディグの感覚をずらした攻撃を行い決めていく方針?なのかなと推定します。
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●動画開始14:00~ 第1セット5-16の江畑のミドルBS
$バレー・テニス中心のスポーツブログその後もレセプションが乱れ、5-16と大きくリードされた1シーンで、江畑のサーブで崩し、チャンスボールのトランジションを宮下はミドルのBSをセレクト。

こういう使い方だと思います。平井がLにライトに開くので、アメリカのWSが1枚つく。そしてアメリカのライトは木村につく。その中央を高速BSで決める。こういうブロックを3点に分散する攻撃を常にやっていれば、アメリカのブロックはそんなに怖くない気がします。すごくいい使い方です。

これを手前のA、Bクイックを使うとなると、アメリカのWSのブロックが中央によるので、高速BSでも2枚つくことになる可能性が高い。同じ攻撃でも、MBやその他のアタッカーの動きだけで、ブロックマークを分散できるというわかりやすい攻撃です。もし平井がA、Bをセレクトするならば、江畑はライトからBSを打った方が効率的だと感じます。男子のようなBick(1stテンポ高速BS)での時間差ができれば理想的ですけど。

江畑は短い助走でもきっちりと体重を乗せて決めきれてます。江畑選手は手首の使い方が本当に上手い。身長がない分高さを出すための努力が素晴らしいです。そのスナップのうち方でもボールに球威を乗せれる技術を身に付けているように見えます。
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●動画開始16:40~ 第1セット8-19の場面、宮下サーブから木村のスパイク
$バレー・テニス中心のスポーツブログ攻撃のテンポを速くしたことで、どうしてもその影響があるのがサイドアタッカーの助走。攻撃を速くすることで助走が少なくなり更にトスも速いので自由にコースに打てないリスクも。

ただある程度しっかりとポイントが欲しい時はエースにマークがつくとわかっていても、高速ではなく相手ブロックが2枚にならない程度のトスのスピードで十分だと感じます。

それがこの9-18の場面。トランジションで木村を使いましたが、しっかしと木村がブロードジャンプでボールに球威を乗せれてました。ポイントが欲しい時は、わざわざ速くしなくてもブロックが完成しない程度のトスの速さで十分だと感じます。
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●動画開始21:41~ 第1セット14-24の場面、石井優サーブでの江畑の個人力
$バレー・テニス中心のスポーツブログ第1セット会場が盛り上がった試合ですが、会場にはいいプレーにスタンディングオベーションが起きたシーン。

ここで見せた江畑の個人力の素晴らしさを感じました。このポイントは座安のナイスディグを含め1分以上もの長いラリーで江畑は5本連続のスパイクというきつい状況。

しかしそのスパイクの全てを見ると、ディグの1stタッチのボールのスピードが速すぎて、江畑が開けない場面が何度かあるものの、5本すべての助走を見ると、4本目、5本目になってもまだネットから5mくらいの助走を開けるフィジカルがあり、打ち抜けるパワーが残っていることが本当に素晴らしいと感じます。

そしてパワーだけでなく、ブロックを常に見た上でコースをしっかりと抜いている。江畑選手は本当に身長以上に素晴らしいアタッカーだと感じました。しかし序盤のレセプションの乱れからの2-11の大量リードが響き、15-25で落とす。
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[第2セット]
序盤は8-6リードするも、トスの低さ、ネットの近さからアタッカーの被ブロックが続出。トスの低さはどうなんだろう。アタッカーの個人力が生きてない気がします。

個人的には一番いい状態のトスの高さから徐々に速くしていき、助走幅を変えずに速く打てる準備ができるといいと思うんですけど。女子のフィジカルでは難しいのかなという気がします。

●動画開始43:07~ 第2セット12-17、12-18のセッター2連続失点シーン
$バレー・テニス中心のスポーツブログ第2セット12-17で宮下、12-18で2枚替えで入った橋本が同じことを2回やりました。

アメリカは木村にサーブを集中攻撃。後衛レフトの木村はレセプションを受け、BSミドルの助走に移動、しかしその時には宮下のトスがすでに上がっており、ジャンプする時間さえない。

こういうところがまだ宮下が相手とボールばかりを見て、味方の体勢や状況さえも見れてない、余裕のなさを感じます。そして木村のレセプションの雰囲気を変えたいのか、2枚替えで真鍋監督は新鍋-橋本を投入。そうすることで、木村は後衛ミドルに位置し、高速BSが打ちやすいポジションになります。

しかしここでも体勢を崩された木村に対し、橋本はライト気味のBSを選択。助走もままならない体勢でありながら、少し移動したBSのトスを上げるというのは、かなり不可解でした。橋本は前のポイントがどういう状況であがり、どういう失点をして、次に効率的な攻撃は何なのか?がゲーム中に整理できてないように思えます。

ここは負担がかかっている木村でなく、万全の体制の前衛の新鍋かライトの江畑で十分な攻撃ができます。もったいなさ過ぎるポイントでした。ベンチから木村のレセプションからの高速BSをやれ!というテストの意味での指示があればまた別ですが、最もスパイカーにとって難しいレセプションしてからの高速BS。この場面では決して使ってはいけない選択だと感じました。

個人的には橋本選手はトスの精度の不安定さ、何よりもアタッカーのセレクト判断力が非常に厳しいかなと思います。WGPは他のセッターで行った方がいいと感じます。

そのまま第2セットも19-25と押されて連続で失いました。とにかくMBがほとんど打ってないので、木村・江畑をマークするばかりのアメリカ。
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[第3セット]
第3セットは、レセプション、スパイクと無難にこなすもチームとして機能してない石井優を新鍋に替えて開始。この試合木村が狙われているので、少しでもレセプション負担を減らす意図がある交替だと感じます。

新鍋が気合い入ってました。序盤からスパイクにいい活躍。木村のサーブ、江畑のスパイクなどで8-5リード。

[2013アメリカ遠征第3戦 日本×アメリカその2]


●第3セット13-15の場面、江畑のミドルBS
$バレー・テニス中心のスポーツブログこのポイントの使い方も、岩坂がAに入ったその後ろから江畑がBSに入ってるので、アメリカのブロックが2枚ついています。

ここは宮下というよりも、岩坂がこの攻撃から離れたBクイックかLのブロードに入った方がアメリカブロックは分散しやすい。宮下というより、岩坂もしくは江畑のトランジションアタックのセレクトが攻撃の重要な起点になるんだなと感じます。

今までこういう時は竹下がしっかりとゲームをコントロールして、逆にアタッカーに指示を送ってる場面が多々ありましたが、まだ集合して1か月未満なので、セッターが宮下ならば、アタッカー陣がしっかりと意味のあるコンビを徐々に作りあげていってほしいです。

選手1人1人が周りを見て、相手を見て、効率の良いコンビの攻撃をこれから時間をかけて作ってほしいと感じました。この試合はMBをほぼ使ってないので、全く岩坂にマークがついてない・・・

●動画開始5:19~ 第3セット16-15、江畑のライトBSとアメリカブロックの脅威
$バレー・テニス中心のスポーツブログここはある意味理想的な攻撃をしていますが、アメリカのブロックのスピードと高さに驚くばかりです。

前衛は木村と岩坂で岩坂はAに入ったので、宮下は江畑のライトBSをセレクト。非常にいい攻撃だと思いますが、その攻撃にアメリカの2枚ブロックがついてきます。間チャンはあいてますが、BSで2枚ブロックは厳しい。

ストレートにはリベロが入ってるし、2枚BSにつくと打つ角度が少ない。こういうアメリカのブロックのステップの凄さと判断力を感じます。日本もできると思います。このブロックの2歩ステップ。どうしても習得してほしい。何か悔しいです。

●新鍋加入で安定したレセプション
$バレー・テニス中心のスポーツブログこのセットのレセプションは75%とかなりアップ。新鍋が入ったことで、集中攻撃されていた木村の負担が減り、やはり全日本に新鍋のディフェンスは不可欠なのを心から感じます。木村、江畑と同様、新鍋もリオ五輪をめざした12名中に確実に入ると予測します。

上下の座安の位置を見てほしいんですが、
第1セット:前衛木村ー座安ー石井優
第3セット:前衛木村ー座安ー新鍋
と同じローテで、座安の位置が新鍋が入るとかなり左に。アメリカサーブに対するフェイントの一環でしょうが、これは新鍋のレセプション力を久光で体験しているからこそできる、新鍋のレセプション力の信頼度が十二分に出た場面。こういう細かい部分にも新鍋が全日本の一因にいるという大きさを感じます。

ただ新鍋を入れると変なミスが減り、木村の負担が減りますが、どうしてもWS依存のバレーになりやすい。個人的には長岡がレセプションに入り、攻撃の面でカバーしてくれると日本はもっと強くなる気がしてます。もしくは新鍋の攻撃力をどうアップさせるか!?

もう一つはこの試合Jサーブにかなり苦戦してる日本。しっかりと練習で対策が必要です。

すげえ笑ったのは、第4セット20-19、ブロックフォローでの川島の頭突きフェイント!最高でした^^ コンビはかなりぶれてますが、何とかこのセット安定したバレーを見せ始めた日本がアメリカのミスにつけこみ、25-21で獲りました。
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[第4セット]
第4セット以降も全くMBの攻撃がない日本。サイドアタッカー頼みでは金メダルへの道はほんとに遠いです。

セッターが18歳で若いんだから、アタッカー陣が積極的に声掛けして「もってきて!」と呼ばないと。

今大会ボールがモルテンなので何とも言えませんが、効果的なサーブ力がもう少し欲しい。

●動画26:40~ 第4セット9-7、木村の超インナークロス
$バレー・テニス中心のスポーツブログ個人的に思っている木村選手の調子のバロメーター「超インナークロス」これがしっかり決まってるときは、ジャンプ、打点、タイミング共に心配ないと思ってます。

このポイントは素晴らしいスパイクとトスでした。3戦目を迎えて、そろそろエンジンがかかってきたようです。1.2戦目は心配しましたが、これから徐々に上がっていくでしょう。

木村選手はプレーもスパイク、レセプション、ディグ、サーブと本当にやることが多い。それに加えてキャプテンと。でもさらに飛躍するためのステップだと思います。期待したい。木村を超える若手が早く出てきてほしいです。

石井優や長岡などが沙織さんがいなくても私達で十分と思うような意識でプレーしてほしい。でも木村選手はOPでライトで使った方がいいようなきがするけどなあ。石井優が成長してWSで江畑と組み、ディフェンス的な選手として木村をOPとか。

13-10からOPフォーセットのライトクロス。この攻撃が本当に止まらなかった。日本はレフトのディフェンスは非常に強いですが、ライトのディフェンスが竹下が抜けたことによって弱くなってる印象です。宮下がついていけてないです。

一進一退の中、OPフォーセットのJサーブに苦労しましたがアメリカのミスにも助けられ25-23で取った日本が2-2のタイで、ファイナルセットへ。
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[第5セット]
第5セットはレセプションの乱れから攻撃が通用せずに、アメリカの速い攻撃にディフェンスできない場面が多かった。やはり第4セットまでMBを使ってないので、第5セットはトランジションでの川島のB1本だった気がします。

確かにバンチリードのアメリカなのでA、Bは使いにくい。それでもB→Aクイックなど、フェイントを入れこんだMBの存在感を見せてほしい。

$バレー・テニス中心のスポーツブログ宮下の特徴は何と言ってもこの高さ。ネットよりも上のセットポイントを持ってるので、アタッカーは竹下・中道のように下からボールを見ることなく、横から見れるので、ブロックを見ながらトスを見れるという利点はあると思いますし、攻撃も速くなると思います。

序盤からリードしたアメリカが早々に2枚替えを使い、更に効果的にMBを使うなど全員バレー的な攻撃を発揮したアメリカの勝利に思えました。対する日本はほとんどが木村・江畑の2人にたまに新鍋という感じ。

サーブミス、スパイクミス、チャンスボールのつなぎミスなど少し江畑のミスが目立ち、そのまま点差に。最後もJサーブから高さを生かしたアメリカがとり10-15。日本は3連敗でアメリカ遠征を終了。

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MB打数は驚きの平井2、岩坂5、川島2の計9本。総計180本中のトス配分わずか5%。言葉にならないですが、次回、アメリカ遠征を総括しようと思いますので、その時に書きたいと思ってます。

宮下も育てながら、正セッターで藤田のでの全日本を見たい願望がますます強いです。WGPにでないかな・・・

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