41歳でも世界のトッププロと戦える驚異の「洞察力」! | バレー・テニス中心のスポーツブログ

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もしこれを初めて見られた方は驚くかもしれません。

自分は驚きました。そこまで相手を見て瞬時に分析するんだと。

外国人よりも体格もパワーも劣る日本人が必要なもの。それは相手を見極める力「洞察力」そして「予測力」。非常に難しくトレーニングを使用と思っても、なかなか上達しない。メンタルが常に安定し、更に0.1~0.5秒以内と言ってもいい判断力で見極めなければならないからです。

ここで、最もわかりやくい「洞察力」が野生動物並に優れた選手を紹介します。いつもこのブログで取り上げている伊達公子選手です。

彼女は、もう41歳。1996年わずか26歳で、しかも世界ランク6位で引退し、グランドスラム制覇も時間の問題と言われたトップの実力の時期に突如の引退。そして12年ぶりに2008年何と37歳というプロ選手ではとっくにピークを越えた年齢で、電撃復帰。

当時は、日本の大会を中心に若手の発展のためと言ってきたが、めきめきと実力を上げ、現代の世界テニスにも対応し、すでにトップ100以内をキープしている。一時は世界ランク46位まで上り詰めた。

なぜ41歳にもなる伊達選手が、10代や20代と対等にできるのか?と皆さんも疑問に思うと思います。伊達選手には天性の才能があるんです。それは、「ライジングテニス」と「洞察力」だと思うんです。

1ライジングテニス
ライジングテニスとは、ボールがバウンドして最上位位置に来る前に打ちかえすことを言います。図式化すると下記のように、

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一般のテニスでは、ボールがワンバウンドし、更に一度ボールが最も高い位置まできてから落ち際を打ちます。それがスピードもなく、体の反射神経も対応しやすい。

しかしライジングテニスは、ボールがワンバウンドしてすぐに打つため、
・一般のテニスよりも0.2~0.3秒早く打点を予測
・打つ体勢をその位置に調整

という非常に難しい技術を要します。しかし伊達選手はこれを小さいころからの訓練で高校の時にはできていたと聞きます。この技術で0.2秒早く相手に返すことができるのです。

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ライジングテニスを分析すると、女子テニスのストロークが約100㎞/hの平均とすると、一般のテニスよりも5.6m先にボールが進んでいることになります。テニスコートは、縦が23.77mですので、下記の図のように一般のテニスではネットを超えるくらいのボールのスピードが、ライジングではもうすでに相手に届くほどのスピードに感じるということです。これでは相手は攻撃をする暇もなく、どうしようもありません。

これが伊達選手の魅力の一つです。伊達選手のスイングが本当にコンパクトで、体の回転で打つという基本を残しながら、ボールを捉える技術が素晴らしいですね。

下記にライジングの練習の動画を見つけました。フォームは除外して、ボールが跳ねた瞬間を打つ練習をしているのが意識的にわかると思います。


2洞察力
そしてもう一つが洞察力。相手がどこに打つのか?という予測を、相手が打つ前に、相手の構え方など洞察力で盗み出し、瞬時に判断し、動き出しているということ。それをわかりやすく、松岡修造氏がまとめています。下記をご覧ください。

動画は、松岡さんが奥側、伊達選手が手前で打ちあっていますが、松岡さんがどこに打つのか?を事前に伊達選手が声にだし、行動に写っている動画です。


驚いたことに、23m先の相手の目の動きまで見ているとのこと。えっ?そんな細かい部分まで見えんの?って感じです。でも彼女には見えるんです。小さい頃から当たり前のようにやってきていることなので、ごく自然なんです。

41歳という体は、体力も落ち、特に200km/hを超えるサーブも打つ女子もいますので、テニスにとって大事なことは、意識せずに判断できる「瞬発力」。それが20代の全盛期と比べると、劇的に落ちていると言います。ではそれをどうカバーするのか?

瞬発力が遅い分、「洞察力」を使って、全盛期よりも早い予測をしているそうです。
・構えの体の向き
・体のバランス
・何と何と23m先の相手の目の動き(゚Д゚;)!!

凄いですね、これを聞いたとき愕然としました。世界のトッププロはここまで洞察力が恐ろしいほど鍛えられている。

その集大成が、2011年のウィンブルドンの2回戦の元世界ランク1位でウィンブルドンの芝を最も得意としているヴィーナス・ウィリアムスとの対戦。ヴィーナスは女子屈指の高速サーブ200㎞/h以上のサーブも打てる選手。

しかし伊達選手は、全盛期を彷彿させ、テニスは「パワーとスピード」だけではない、「技術と駆け引き」で対等に戦いぬいた試合です。40歳の試合とは思えない本当に素晴らしいゲームですので、是非見てみてください。日本のテニスファンが感動し涙した試合です。





昨年ですので40歳がこれだけのプレーをするんです。もちろんこれは毎日のトレーニングや努力の賜物ですが、皆さんも何事も諦めずに冷静に考えて、その時の状況を判断し、決断すること。これができれば、スポーツでも仕事でも役に立つことはあると思います。もちろん、学生の皆さんの勉強もです。

頭を整理し、状況判断をしっかりと行うことだと思います。自分も4月からは毎月のようにテニスの試合が始まります。今はしっかりと体を鍛え、心を整える時期だと痛感し、ベストを尽くすまでです。チャレンジあるのみ!